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富裕層が「子供には経験させたくない」と思う海外資産の「プロベート」、相続前にできる4つの対策

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2020/01/29 12:00

 人口減少が続く日本では、資産を海外に持ちたいと考える富裕層が増えています。しかし、海外で購入した不動産を相続するとき、海外だからこそ直面する困難があります。今回はその概要と対応策をご紹介します。

少子高齢化の日本、富裕層の目は海外資産へ

 株式会社ウェルスパートナー代表取締役の世古口です。私のプライベートバンカーとしての経験、顧客から寄せられた相談を踏まえて、これから多くの方々が向き合うことになる「相続」について知っておきたい基本的な事柄を説明してきました。

 今回は富裕層向けに「海外資産」の相続を取り上げたいと思います。

 その前に、日本の人口動態について押さえておきましょう。2019年12月に、厚生労働省が令和元年(2019年)の人口動態統計の年間推計を発表しました。そのうち「出生数」は86万4,000人となり、前年比5.92%減、本統計開始以降はじめて90万人を下回りました。そして衝撃的なのは出生数から死亡数を差し引いた人口の自然減数が51万2,000人ということです。鳥取県の人口が55万人くらいですので、ひとつの県の人口が一年間で丸ごと消えてしまったに等しいということになります。

出典:令和元年(2019)人口動態統計の年間推計(厚生労働省)
出典:令和元年(2019)人口動態統計の年間推計(厚生労働省)

 少子高齢化、人口減少は変えることができない日本の運命で、どれだけ出生率が上がったとしても、1億2,000万人の人口が次第に減少し、いつか1億人を切ることは間違いないと言われています。人口減少とともに日本の経済力が衰退することも予想されており、日本の富裕層は日本の資産だけを保有することにリスクを感じています。

 国内資産に魅力をあまり感じられなくなった富裕層の関心は、当然海外資産への投資に向かいます。大きな資産をお持ちであればあるほど、その大半を海外に投資しているという方が多くなりました。

 また、海外の先進国(アメリカやイギリスなど)の不動産には所得税を大幅に圧縮する効果があり、収入が多い方は活用されるケースが多いです(ただし、税制改正によって、圧縮効果は2020年までに変更されます)。

 日本の富裕層は、資産成長や節税などさまざまな目的で海外資産に投資し、保有しています。しかし、海外資産は相続が大変な資産のひとつなのです。この事実を知らずに海外資産を保有し、相続が発生したあとに、遺族から相談を受けるケースが本当に多くなっています。


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著者プロフィール

  • 世古口 俊介(セコグチ シュンスケ)

    世古口俊介
    株式会社ウェルス・パートナー代表取締役

    1982年10月生まれ。大学卒業後、2005年4月に日興コーディアル証券(現・SMBC日興証券)に新卒で入社し、プライベート・バンキング本部にて富裕層向けの証券営業に従事。その後、三菱UFJメリルリンチPB証券(現・三菱UFJモルガンスタンレーPB証券)を経て2009年8月、クレディ・スイス銀行(兼クレディ・スイス証券)のプライベート・バンキング本部の立ち上げに参画し、プライベートバンカーとして同社の成長に貢献。同社同部門のプライベートバンカーとして、最年少でヴァイス・プレジデントに昇格、2016年5月に退職。2016年10月に株式会社ウェルス・パートナーを設立し、代表に就任。富裕層や事業オーナー向けに資産配分と資産運用設計の最適化コンサルティングを提案。

     

    ウェルス・パートナー ホームページ
    https://wealth-partner-re.com/

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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