MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

不動産を売却した上場企業の9割が譲渡益を計上、トップは三菱重工業の300億円

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2020/02/04 08:00

 東京商工リサーチによると、2019年度第1-3四半期に不動産を売却した東証1部・2部上場企業は37社。業績好調で売却損が発生する不動産売却を抑えているなどの要因で、2019年度は過去最少となる可能性が出てきた。

 東京商工リサーチは2月3日、2019年度第1-3四半期(4~12月)の「東証1部・2部上場企業 不動産売却」調査結果を発表した。

 2019年度第1-3四半期(4~12月)に適時開示で、国内不動産の売却を公表した東証1部、同2部上場企業は37社。東京商工リサーチによると、1993年度の調査開始以来、最少だった2011年度(50社)を下回るペースで推移し、2019年度は過去最少となる可能性が出てきた。

 業績が好調で売却損が発生する不動産売却を抑えているほか、不動産価格が高止まりしていることから、不動産を売却した上場企業の減少につながっているようだ。

 2019年度第1-3四半期(4~12月)の売却土地総面積は、公表した34社合計で458万5,712平方メートルだった。単純比較で前年同期(公表29社合計:24万7,968平方メートル)より約18.5倍も増加した。売却土地面積が合計1万平方メートルを超えたのは8社(前年同期4社)で、前年同期より大型案件も増加している。

 2019年度は、遊休地より社屋や工場、ホテルなどの事業拠点の物件を手放すケースが増えた。譲渡損益を公表した36社のうち、不動産地価の上昇を背景に、譲渡益を計上したのは33社(構成比91.6%)と9割以上に達しているのが特徴だ。

 譲渡価額の総額は、公表した15社合計で636億5,900万円(見込み額を含む)。トップは、経営再建中のレオパレス21。「ホテルレオパレス札幌」などのホテル、賃貸用レジデンス、オフィスを売却しており、譲渡価格は305億円に上る。次いで、タカラレーベンが発電施設の売却で138億5,800万円(関連会社保有分を含む)。

 譲渡損益の総額は、公表した36社合計で1,051億3,900万円(見込み額を含む)。内訳は、譲渡益計上が前年同期同数の33社で合計1,080億7,400万円(前年同期691億8,100万円)。譲渡益トップは、三菱重工業の300億円。次いで、サトーホールディングスが115億円、日本郵船が95億円、PALTACが94億円と続く。

 一方、譲渡損の公表は3社(前年同期1社)で、譲渡損の合計は29億3,500万円(前年同期3,300万円)だった。

【調査概要】
東京証券取引所1部、2部上場企業(不動産投資法人を除く)を対象に、2019年度(2019年4月~12月に国内不動産(固定資産)の売却契約、または引渡しを実施した企業を調査した(各譲渡価額、譲渡損益は見込み額を含む)。

資料は、『会社情報に関する適時開示資料』(2019年12月31日公表分まで)に基づく。東証の上場企業に固定資産売却の適時開示が義務付けられているのは、原則として譲渡する固定資産の帳簿価額が純資産額の30%に相当する額以上、または譲渡による損益見込み額が経常利益、または当期純利益の30%に相当する額以上のいずれかに該当する場合としている。

【関連記事】
首都圏不動産市場、13.1%の地点で値上り、都心オフィスの平均賃料は72カ月連続で上昇
五輪選手村として活用後に新築住宅として分譲される「HARUMI FLAG」、新街区の事前案内スタート
上場企業の「希望・早期退職」対象者、6年ぶりに1万人超

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク


All contents copyright © 2007-2020 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5