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介護サービス受給者の増加で市場は拡大、老人福祉事業者の倒産は過去最高

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2020/02/08 12:00

 介護サービス市場はサービス利用者の増加で拡大しているものの、経営に苦戦。倒産に至ってしまう事業者は多いようだ。

 厚生労働省が1月30日に発表した「介護給付費等実態統計月報(令和元年10月審査分)結果の概要」によると、令和元年10月の介護予防サービス受給者は78万4,800人で前年同月の73万2,700人から、介護サービス受給者は442万4,700 人で同435万9,500人からそれぞれ増加した。

 また、保険給付額と公費負担額、公費の本人負担額を含めた受給者1人当たりの費用額(市区町村が直接支払う費用は含まない)は、令和元年10月が介護予防サービスで2万7,900円、介護サービスで19万200円だった。前年同月の費用額は、介護予防サービスで2万7,500円、介護サービスでは 18万7,700円。

 利用者1人当たりの費用額はわずかな上昇にとどまっているものの、サービスの受給者数は増加している状況がうかがえる。

 一方、帝国データバンクが1月8日に発表した「老人福祉事業者の倒産動向調査(2019年)」によると、2019年の老人福祉事業者の倒産(負債1,000万円以上、法的整理)は96件。これまで最多となっていた2016年(91件)を5件上回り、過去最多を更新した。

 負債総額は161億1800万円となり、これまで最大だった2017年(129億3,400万円)を上回り過去最大。これは、介護付き終身利用型老人ホーム「未来倶楽部」などを経営していた未来設計(東京都中央区、1月、民事再生法、負債約53億8626万円)の影響が大きかった。

 業態別では「訪問介護」(51件、構成比53.1%)が最も多く、以下、「通所介護」(24件、同25.0%)、「老人ホーム」(10件、同10.4%)、「高齢者向け住宅」(6件、同6.3%)と続いた。法人格別では「株式会社」(57件、同59.4%)が最も多かった

 負債額別では1億円未満が76件(構成比79.2%)、業歴別では10年未満が51件(同53.1%)を占め、業歴の浅い零細事業者が大半を占めている。また、都道府県別では「大阪府」(19件)、「神奈川県」(10件)、「東京都」(8件)、「北海道」「兵庫県」(各7件)の順となっている。

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