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国内銀行の貸出金、「地方公共団体向け」が過去最高、「中小企業等向け」は2年連続で低下

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2020/02/14 09:00

 東京商工リサーチのまとめによると、国内銀行110行の貸出構成比で「地方公共団体向け」が過去最高となり、「中小企業等向け」は2年連続で低下した。

 東京商工リサーチは2月10日、国内銀行110行(2019年9月中間期決算)の「地方公共団体・中小企業等向け貸出金残高」をまとめた。

 国内銀行110行の2019年9月中間期の総貸出金残高は、467兆6,727億円で前年同期と比べ2.1%伸びた。

 2019年9月中間期の地方公共団体向け貸出金残高は32兆9,994億円(前年同期比7.4%増)。総貸出金残高のうち、地方公共団体の構成比は7.05%で、前年同期の6.70%から0.35ポイント上昇。調査を開始した2010年以降、9月中間期としては9年連続で前年同期を上回り、過去最高を更新した。

 地方公共団体向け貸出金残高が前年同期を上回ったのは43行(構成比39.0%)で、前年同期52行から9行減少した。

 以下の表は地方公共団体向け貸出金残高調査の結果を「貸出比率」で並べ替えたもの。地方公共団体向け貸出金構成比の最高は、十八銀行の43.07%(前年同期35.05%)。110行のうち、地方公共団体向け貸出金の構成比が前年同期を上回ったのは33行(構成比30.0%)で、前年同期35行より2行減少した。

 一方、2019年9月中間期の中小企業等向け貸出金残高は、321兆4,246億円(前年同期比1.8%増)で、9月中間期としては2012年から8年連続で前年同期を上回った。ただ、総貸出金残高のうち、中小企業等向け貸出の構成比は68.72%(前年同期68.91%)にとどまり、前年同期を0.19ポイント下回った。中小企業向け貸出残高の構成比が前年同期を下回ったのは2年連続。

 中小企業等向け貸出金残高が前年同期より増えたのは97行(構成比88.1%)で、前年同期の100行から3行減少した。中小企業等向け貸出金の構成比トップは、スルガ銀行の98.46%(前年同期96.88%)。

 中小企業等向け貸出の構成比が最も低かったのは、十八銀行の46.51%。貸出構成比が50.00%を下回ったのは、十八銀行、山口銀行(48.53%)、東邦銀行(49.43%)の3行で、前年同期の1行から2行増加した。

 中小企業等向け貸出金残高の伸び率トップは、百五銀行の10.26%増。貸出金は2兆5,260億円で、総貸出金に占める構成比は71.46%と、前年同期から1.55ポイント上昇した。 以下、あおぞら銀行10.23%増、仙台銀行8.6%増、徳島銀行7.6%増、北國銀行7.1%増の順。

 一方、減少率のトップは、スルガ銀行の12.0%減(3,591億円減)で、不動産向け貸出の減少が影響した。

 金融機関は、低金利時代に貸出量と金利が稼げた貸家などの不動産貸出を積極的に進めた結果、中小企業等向け貸出の比率を高めたが、シェアハウスの不正融資問題等で不動産向け貸出は急速に鈍化。貸出競争の激化や中小企業等の先行き不透明感が高まっている。企業倒産が増勢に転じ、与信コストも上昇する中、今後の銀行貸出の動向が注目される。

※ この調査は、国内銀行110行の2019年9月中間期決算の「地方公共団体向け」と「中小企業等向け」の貸出金残高を前年同期と比較、分析した(りそな銀行、沖縄銀行は信託勘定を含む)。
※ 「中小企業等」には、個人向け貸出金を含む。

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