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貸家新設着工戸数は減少傾向続く、首都圏の1戸あたりの成約賃料も下落

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2020/03/07 13:00

 株式会社矢野経済研究所は、賃貸住宅関連事業者などを対象に国内の賃貸住宅市場を調査し、その結果を2月26日に発表した。調査期間は2019年10月から12月。賃貸住宅(貸家)は主に居住用の賃貸アパートや賃貸マンション、賃貸戸建住宅を対象としている。

 直近の貸家新設着工戸数の推移は、2014年度が35万8,000戸で、2016年度には42万7,000戸まで増加した。しかし、その後は減少傾向が続き、2017年度は41万戸、2018年度は39万戸となった。2019年度も金融機関の融資の厳格化を背景に減少傾向は継続し、新設着工戸数ベースで前年度比14.4%減の33万4,000戸と予測されている。

 また、2020年度の貸家新設着工戸数は、新設着工戸数ベースで前年度比9.9%減の30万1,000戸と予測されている。人口や世帯数が減少し、入居需要の拡大が進まない地方を中心に貸家新設着工戸数の減少は続くと予想されている。

 その一方で都市部では依然として新築の賃貸住宅入居需要は底堅いものがあり、賃貸住宅事業者は入居が見込めるエリアで積極的な営業が展開するとみられている。また、築30年以上の賃貸住宅の多くは好立地に建築されているケースが多いものの、将来的に建て替えを検討するタイミングに差しかかっており、建て替えを選択肢のひとつとして提案される可能性がある。地方での減少を、都市部の需要で補う傾向が続きそうだ。

 一方、アットホーム株式会社は、首都圏(東京23区・東京都下・神奈川県・埼玉県・千葉県)における2019年1年間の賃貸物件の成約賃料の動向について2月26日に発表した。

 1平方メートルあたり成約賃料の平均はマンションが2,665円で前年比0.3%上昇、アパートが2,340円で同1.1%上昇し、マンションが5年連続、アパートが6年連続で前年を超えた。過去の推移はいずれも2014年を境に上昇に転じているものの、2017年から2018年にかけて2年連続で拡大していた上昇幅は2019年に勢いがやや鈍化し、上昇基調に一服感が見られた。

 1戸あたり成約賃料は、マンションが8万7,200円で前年比0.8%下落、アパートは6万1,400円で同2.8%下落した。1戸あたり平均成約面積は、マンションが35.16平方メートルで同0.9%下落、アパートが29.08平方メートルで同3.8%下落した。地域別では、埼玉県のマンションで成約賃料が6万8,800円で同2.2%上昇、成約面積が40.75平方メートルで同2.1%上昇するなど堅調に推移したが、そのほかのエリアでは成約賃料と成約面積がともに下落した。

 首都圏の賃貸物件の1平方メートルあたりの賃料は微増ながらも上昇が続いているが、1戸あたりの成約面積の縮小が影響し、1戸あたりの賃料は下落したようだ。

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