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職場のキャッシュレス化を促進するサービス続々、現金精算の効率化や福利厚生など

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2020/04/07 09:00

 買い物におけるキャッシュレス決済の利用が広がっているが、最近ではオフィスでも現金をやりとりする手間を省くさまざまなサービスが登場している。

職場でも「キャッシュレス」の動き

 QRコードを使ったスマホ決済サービスが広がりを見せているが、会社においてもキャッシュレス化を可能にするさまざまなサービスが登場している。現金をやりとりする煩雑さがなくなるだけでなく、フィンテックならではの利便性もある。MONEYzineがこれまで紹介してきたサービスの中から、いくつかを紹介しよう。

従業員が立て替えた経費を「キャッシュレス」で支払い

 マネーフォワードは、経費精算システム「マネーフォワード クラウド経費」で、従業員が立て替えた経費をキャッシュレス決済で支払うことができる「キャッシュレス送金」サービスを開始した。利用できるキャッシュレス決済サービスは、LINE Pay(5月下旬開始予定)、J-Coin Pay、pringの3つ。

 一方、PayPayは、出張・経費管理クラウドサービスを展開するコンカーと連携し、PayPayで支払った出張などの経費精算の申請ができる機能と、企業が従業員への経費の支払いをPayPayで行えるサービスを4月以降に法人向けサービスとして開始する。利用する企業は、従来の支払い手段(金融機関口座の振り込みなど)に加えて「PayPay」での支払いが可能になる。

社内の自販機やコーヒーの支払いをキャッシュレスに

 GMOフィナンシャルゲートは、社内にある自動販売機やコーヒーマシンなどの支払いが社員証ひとつで可能になる「オフィスペイ byGMO」を提供している。会社がこのサービスを導入すると、従業員は社内の自動販売機やコーヒーマシンなどでの支払いを、社員証でのタッチ決済で行なうことができる。

 代金は給与天引きとなるが、福利厚生として購入費用を会社が負担したり、従業員の購買データから売行きのいい品揃えに反映したりといった、従業員満足度の向上につなげる施策が可能。また、従業員ごとに利用回数の上限回数・金額を設定できるため、「今月は1日●回無料」といった社内褒賞としても活用できる。

 ネスレ日本が展開している「ネスカフェ アンバサダー」プログラムは、職場やコミュニティに「ネスカフェ」のコーヒーマシンを無料で貸し出し、専用のコーヒーカートリッジの定期購入と代金回収は「ネスカフェ アンバサダー」と呼ばれる職場の代表者が行なうサービス。1杯20円で手軽にコーヒーを楽しむことができる。

 このプログラムでは「利用者から小銭を集めるのが面倒」「小銭を常に持ち合わせていないので不便」といった利用者の声に応えるため、「LINE Pay」を利用して代金回収を支援する「LINE Pay for ネスカフェ アンバサダー」をスタート。これによって、アンバサダー個人が簡単に「LINE Pay」の加盟店に登録して、キャッシュレスで集金することが可能になる。

 OKANが展開する、1品100円でお惣菜などを購入することができるぷち社食「オフィスおかん」は専用のアプリ「おかんPay」を提供している。商品のカロリーや栄養成分を確認したり、キャッシュレス決済手段として、クレジットカード、デビットカード、LINE Pay、メルペイ、PayPayが利用できる。「自動販売機プラン」にはIC決済機能が搭載され、SuicaやPASMOなどの交通系マネーや楽天Edy、iDなどが利用できる。

法人向けのベンリな機能を備えたクレジットカード

 キャッシュレス決済の代表格といえば、クレジットカード。法人向けにさまざまなサービスや機能を提供するクレジットカードが増えている。

 JCBが法人代表者や個人事業主向けにスタートした新しい法人カード「JCB CARD Biz(JCBカードビズ)」は、法人口座はもちろん個人口座も設定できる法人代表者・個人事業主専用カード。リボ払い・分割払いなどの多様な支払い方法が選択可能。また、法人の本人確認書類の提出は不要なため、入会手続きの手間を減らすことができる。

 一方、三井住友カードは、パナソニック ネットソリューションズ、マネーフォワード、SBI ビジネス・ソリューションズの各社と、法人カードの利用を簡単にリアルタイムでコントロールできるソリューションを共同開発した。

 導入企業では、従業員の出張や接待時といった特定の場面でのみ法人カードを有効化したり、目的外利用が発生した際に管理者へアラートを通知、リアルタイムでカード使用者の利用を制限することが可能になる。また、クラウド経費精算システムと連動することで、経費ワークフローを一気通貫でデジタル化し、申請や承認などの手続きをシンプルにすることもできる。

プリペイドカードを何枚も即時発行できる「ウォレット」サービスも

 オリエントコーポレーション(オリコ)は、フィンテックスタートアップのHandiiと提携し、法人向けウォレットサービス「paild(ペイルド)」を提供している。

 「paild」は、オンライン上で法人カードを即時発行するウォレットサービスで、従来の法人用クレジットカードと異なり、オンライン上でプリペイド式の法人カードを何枚でも即時発行できる。オンラインでカード番号が発番されるタイプだけでなく、物理的なプラスチックカードの発行にも対応するしている(ただし、プラスチックカードは発行に時間がかかる)。

 paildは全世界のVisa加盟店で利用可能。カード利用限度額設定や利用停止、ユーザー権限設定などの利用管理がすべてオンライン上で完結する。

現金主義のCM制作現場を変えた「デビットカード」

 MONEYzineが昨年12月に公開した記事では、現金が主流だったテレビCM制作現場をデビットカードで変えた大手広告制作会社TYOの事例を紹介している。国内でCMのロケを行なう場合、宿泊代、レンタカーの料金、飲み物などの細かい買い物が発生し、ほとんどが現金決済となる。そのため、プロデューサーとプロダクションマネージャーはいつも大量の現金を持ち歩いていた。

 しかし、時にはスタッフがお金をなくしたり、領収書を紛失してしまうことがある。そうしたトラブルを避けるために、TYOは「楽天銀行ビジネスデビットカード(JCB)」をスタッフの数だけ用意して、職位によって利用可能な金額の上限を設定して運用した。その結果、それまで行われていた仮払金の申請をする必要がなくなり、使った金額がどんどんデータ化されるため、お金の使いみちが明確になった。また、現金精算をするために、領収書を保管・整理して提出するといった業務も大幅に削減することができたという。

 キャッシュレス化だけでなく、福利厚生、より安全でベンリな経費の支払いなど、法人向けのサービスには多様なメリットがある。新型コロナウイルスの影響が長期化しそうという予測がある現在、リモートワークに取り組む会社ではこうしたサービスを活用することも増えてくるかもしれない。

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