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太陽光発電、市町村の1割が「電力永続地帯」に、一方で太陽光関連倒産は3半期ぶり増加

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2020/04/18 11:00

 域内の民生・農水用電力需要を上回る再生可能エネルギー電力を生み出している市町村「電力永続地帯」の数が全市町村数の1割を超えた。その一方で、2019年度下半期は関連倒産件数は25%増加している。

増加する「電力永続地帯」とは?

 千葉大学倉阪研究室と認定NPO法人環境エネルギー政策研究所は、日本国内の市町村別の再生可能エネルギーの供給実態などを把握する「永続地帯」研究を進めており、14年目の報告書を4月7日に発表した。最新結果では、2019年3月末時点で稼働している再生可能エネルギー設備を把握し、その設備が年間にわたって稼働した場合のエネルギー供給量を推計し、一部は実績値を採用している。

 再生可能エネルギー特別措置法に基づく固定価格買取制度が2012年7月に施行され、再生可能エネルギー供給量は拡大を続けている。直近の増加率は、2015年度が前年度比20.4%増、2016年度が同17.9%増、2017年度が同8.4%増、2018年度が同10.1%増となり、2018年度は2011年度比で約3.3倍に拡大した。

 その結果、域内の民生・農水用電力需要を上回る量の再生可能エネルギー電力を生み出している市町村「電力永続地帯」の数は、2011年度の84団体から2018年度には186団体に増加し、全市町村数の1割(10.7%)を超えた。

 再生可能エネルギー供給量全体に占めるシェアは太陽光発電が最も高く、2015年度が49.7%、2016年度が52.6%、2017年度が55.3%増、2018年度が58.3%増と拡大を続けている。太陽光発電の増加率は2015年度が前年度比36.6%増、2016年度が同24.7%増、2017年度が同13.9%増、2018年度が同16.1%増で、拡大は続いているものの伸び率は低下傾向にある。

太陽光関連業者の倒産件数

 一方、帝国データバンクが4月7日に発表した「太陽光関連業者の倒産動向調査 2019年度」の結果によると、2019年度(2019年4月~2020年3月)の太陽光関連業者の倒産件数は前年度比15.6%減の81件となり、6年ぶりに減少した。ただし、2019年度下半期においては、太陽光関連業者の倒産が前期比25.0%増の45件となり、3半期ぶりに増加に転じたほか、負債額も同34.5%増の136億300万円に増加している。

 2006年度から2019年度までの太陽光関連業者の累計倒産件数は483件だった。業種別の内訳は「設備工事業」が117件(構成比24.2%)で最も多く、以下は「家具・じゅう器・家庭用機械器具小売業」の91件(同18.8%)、「総合工事業」の62件(同12.8%)、「機械器具卸売業」の 60件(12.4%)が続いた。倒産主因では「販売不振」が351件(同72.7%)で最も多く、「その他の経営計画の失敗」が28件(同5.8%)、「放漫経営」が25件(同5.2%)で続いた。

 再生可能エネルギー供給量が拡大する中、太陽光発電は重要な位置を占めている。2019年度下半期は関連倒産件数や負債額が増加しており、今後の動向に注目が集まる。

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