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賃上げ予定企業は80%から72%に減少、新卒採用「内々定出し」は6⽉上旬が最多

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2020/05/03 13:00

 新型コロナの影響が拡大しており、企業の賃上げの計画にも影響を与えているほか、企業の採用活動にも混乱が生じていた。

 東京商工リサーチは3月27日から4月5日にかけて全国の企業を対象に「2020年度 賃上げアンケート調査」を実施し、その結果を4月20日に発表した。有効回答社数は1万6,175社。

 2020年度(2020年4月~2021年3月)に賃上げを予定している企業は72.1%で、前年度実績の80.9%から8.8ポイント下落し、過去5年で初めて8割を割り込んで最低となった。

 企業の規模別では、資本金1億円以上の「大企業」が82.3%だったのに対し、資本金1億円未満・個人企業などの「中小企業」は70.1%にとどまった。前年度実績は大企業が81.5%、中小企業が80.8%で、大企業は0.8ポイント増加したものの、中小企業は10.7ポイント下落し、規模格差が広がった。

 賃上げ予定の1万1,668社の内容は、「定期昇給のみ」が57.7%で最も多く、「定期昇給+ベースアップ」が16.3%、「ベースアップのみ」が9.0%、「定期昇給+賞与(一時金)の増額」が7.5%、「賞与(一時金)の増額のみ」が4.3%、「定期昇給+ベースアップ+賞与(一時金)の増額」が3.1%、「ベースアップ+賞与(一時金)の増額」が2.2%だった。また、ベースアップを予定している企業は、前年度実績の42.0%から30.5%にダウン。新型コロナの影響が拡大すれば、賃上げ実施企業はさらに落ち込む可能性もありそうだ。

 一方、株式会社マイナビは4月9日から13日にかけて「新型コロナウイルスに関する企業の新卒採用への影響調査」を実施し、その結果を4月22日に発表した。調査対象は2月から3月にかけて実施した「2021年卒 企業新卒採用予定調査」に回答した企業1,926社。

 新型コロナの感染拡大を受けて2021年卒の採用予定数を当初の予定から変更するか聞くと、82.6%の企業が「当初の予定通り」と回答した。「未定(検討中含む)」は12.1%、「減らす」は3.9%、「増やす」は1.5%だった。

 本社の所在地別では、「当初の予定通り」と回答した企業が「東京」で75.0%となり、全エリアで最も低くなった。他方、「減らす」は、いずれのエリアでも1割未満であったものの、埼玉県では「未定(検討中含む)」が19.0%を占め、今後の状況次第では状況が変化する可能性もある。

 採⽤活動における変化では、対⾯で実施する「個別会社説明会」「⾯接(個⼈)」「⾯接(グループ)」はいずれも5⽉下旬に実施予定とする割合が最も⾼く、「内々定出し」においては6⽉上旬が最も⾼かった。

 「個別会社説明会(対⾯)」は3⽉に実施している企業も多く⾒られたが、4⽉に⼀度減少し、5⽉以降あらためて増加する傾向が⾒られた。GWおよび外出⾃粛要請期間後に、改めて学⽣へ企業情報を発信する機会を設けることを検討している企業が多いことがうかがえる。

 一方、採用担当者からは「合同説明会がことごとく中止になり、学生へアピールできる機会がほとんどない」「⺟集団が例年より少ない。最終⾯接(対⾯)を実施することができない」「コロナウイルスの感染拡⼤が夏まで続いた場合の採⽤スケジュールの組み直しや内定式と採⽤活動の同時進⾏に対するマンパワー不⾜」などの声が寄せられた。

 新型コロナの感染拡大は企業の賃上げ計画にも影響を与えている。新卒採用は今のところは当初の予定どおり行う企業が大半を占めているが、今後の動向によっては予定の変更を余儀なくされる企業も増えそうだ。

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