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二番底のリスクをヘッジする投資法

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2020/05/13 12:00

 コロナ対策でストップしていた経済活動も少しずつ再開の兆しが出てきましたが、感染状況は依然として予断を許さない状況です。今回は、持ち直したように見える株式相場が「二番底」を迎える可能性とその対策を解説します。

否定できない「二番底」の可能性

 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、世界中で経済活動が停止する事態となっていましたが、ここへきて中国や欧州諸国、さらには米国の一部の州で再開に向けて動き出しているようです。3月は大荒れとなった株式市場ではありますが、経済活動再開への期待からか落ち着きを取り戻している印象です。

 また、主要国の経済指標や製造業を中心とした多くの国内企業の業績は大きく悪化していますが、これに対しても市場はすでに織り込み済みと判断したのか、株価への影響は今のところ軽微にとどまっています。

 とはいえ、感染拡大の長期化や(ウイルスの変容などによる)再感染の拡大といったリスク要因について精緻に認識をしている方はいないのではないでしょうか。これらのリスク要因が肥大化した際には、いったんは持ち直したかに見える株式相場が二番底を迎える可能性も否定できません。

保有株の下落にプットで「保険」をかける

 相場の下落に備えるのであれば、保有する株式等を売却することが考えられます。しかし、予想に反して相場が上昇した場合には、株価の上昇で獲得できたはずの収益(機会収益)を手放すことにもつながります。また、安値で売却した株式を高値で買い戻すというのは投資家心理としても受け入れがたいという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

 そこで、相場の下落による評価額の下落を限定しつつ、株価上昇による収益獲得をねらう方法として、個別株とその株式を対象とするプット型eワラントをあわせて保有するという投資法があります。具体的には、保有している株式数に相当するプット型eワラントを買い付けるという方法です。

 プット型eワラントは一般的に対象となる相場(株式や為替など)が下落することで価格の上昇が見込まれるという性質を持っています。逆に、相場が上昇する、もしくは相場があまり動かない状態が続けば価格は下落してしまいますが、最大損失は投資元本までに限定されています。

 その性質を活かして、相場下落時には、保有株の損失をプット型eワラントの利益で相殺し、損失を限定させることができます。相場上昇時にはプット型eワラントの購入金額だけ利益は縮小することになりますが、上昇幅が大きくなればそのぶんだけ利益は拡大していくことになります。オプション戦略でいうところのプロテクティブ・プットと呼ばれる投資戦略で、プット型eワラントを株価下落に対する「掛け捨て保険」のように使うことができます。


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著者プロフィール

  • 多田 幸大(タダ コウダイ)

    eワラント証券株式会社 投資情報室長

    一橋大学法学部卒業。事業会社で法人営業に従事した後、2016年にeワラント証券に入社。
    投資初心者にもわかりやすくをモットーにレポート執筆やセミナー講演を行っている。

     

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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