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「コロナ補助金・助成金」を利用した企業・個人事業主はいずれも1%にとどまる

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2020/05/13 09:00

 新型コロナウイルス感染症の影響によって経営不安が広がっているが、企業と個人事業主いずれも補助金や助成金の申請経験が少なく、制度をあまり理解していないことが明らかになった。

必要だが「わからない・はじめて」のコロナ補助金・助成金

 マネーフォワードは、新型コロナウイルス感染症による企業・個人事業主の経営状況への影響の実態を明らかにするためアンケート調査を実施し、5月8日にその結果を発表した。

 その結果、企業・個人事業主のいずれにおいても売上が減少し、多くが補助金・助成金制度の利用を検討しつつも、その内容を理解していないことが明らかになった。ここからは、調査結果を「企業」と「個人事業主」に分けて紹介する。

【企業】6割が売上減少、50%以上の落ち込みも2割超

 企業に対して新型コロナの影響による売上の落ち込みについてたずねたところ、売上が落ち込んだと回答したのは60%で、売上が増加した企業は3%、横ばいと回答したのは28%となった。

 売上減少した企業(N=576)にどのくらいの落ち込みかをたずねると、「10~20%未満」が22%で最多となったが、「50%以上」売上が減少した企業はあわせて23%。

 売上減少の対策として実施・検討しているものとしては、1位「補助金・助成金の利用」、2位「融資の利用」、3位「出張費用、会食等の経費の削減」となり、外部からの資金調達を重視する傾向にある。

 売上が減少した企業のうち、売上減少の状況が「半年程度」継続すると回答した企業は31%、「1年以上」継続すると回答した企業は35%で、合計66%が売上減の状況は長期化すると考えている。

 こうした中、49%の企業がこの状況が続くと資金不足を生じる可能性があると回答。資金不足が生じ始めている企業は15%、すでに資金不足が発生し危機的な状況にある企業は9%となり、計24%の企業が資金不足を生じている。

 しかし、新型コロナの影響を理由に補助金・助成金制度を利用したかをたずねたところ、利用を検討している・利用の可能性があるとした企業は66%で、利用した企業は1%にとどまっている。

 

【企業】補助金・助成金制度について6割が「理解していない」

 補助金・助成金制度を利用する可能性があると66%の企業が回答した一方で、補助金・助成金制度について64%の企業が理解していないと回答。利用意向があるものの、申請方法の複雑さや、対象であるかの判断がつかない、情報を得ることができていないなどの何らかの課題があることが考えられる。

【企業】融資を検討しているが、実際に申し込んだのは8%

 新型コロナウイルスの影響を理由に融資を申し込んだかをたずねると、申し込んだ企業は8%、申し込みを検討している・申し込みの可能性があるとしたのは49%。また、融資を申し込んだ企業(N=71)のうち、今回の融資申し込みがはじめてだったのは52%となった。

 融資を申し込んだ企業(N=71)に実際に融資の審査に通過し、融資が実行されたかを聞いたところ、30%が完了、45%が完了できる見込みとなっている。

 融資の申し込み先として最も多いのが日本政策金融公庫などの政府系金融機関で、これに銀行、信用金庫が続いている。「新型コロナウイルス感染症特別貸付」などが設置されていることから、政府系金融機関を融資先として選択する企業が多いと考えられる。

【個人事業主】5割以上が売上減少、50%以上の落ち込みは約4割

 一方、個人事業主に新型コロナの影響によって売上が落ち込んだかを聞いたところ、55%の個人事業主で売上が減少している。横ばいは30%、増えていると回答したのは1%となった。

 売上が減少した個人事業主(N=561)のうち、売上が50%以上落ち込んだのは計38%に達している。

 売上減少の対策を見ると、1位「備品・ツールなどにかかる費用の削減・見直し」、2位「補助金・助成金の利用」、3位「出張費用、会食等の経費の削減」となり、外部からの資金調達に加えて、支出の削減を行う傾向が見られた。

 今後の売上減少の状況が半年程度と回答したのは26%、1年以上と回答したのは36%で、合計62%の個人事業主が売上減の状況は長期化すると考えている。

 こうした中、すでに資金不足が発生し危機的な状況にあるのは11%、資金不足が生じ始めているのは15%となったほか、37%の個人事業主がこの状況が続くと資金不足を生じる可能性があるとしている。

【個人事業主】7割が補助金・助成金について理解していない

 新型コロナの影響を理由に補助金・助成金制度を利用したかについて聞くと、利用を検討している・利用する可能性があるとした個人事業主は60%に達しているが、利用したとの回答は1%にとどまっている。

 補助金・助成金制度について理解しているかについては、あまり理解していない、まったく理解していないという回答は計76%。企業アンケート結果と同様、申請方法の複雑さや、対象であるかの判断がつかない、情報を得ることができていないなどの何らかの課題があることが考えられる。

【調査概要】
調査名:新型コロナウイルス感染症の影響による経営状況に関するアンケート調査

◎法人
調査実施時期:2020/04/10〜2020/04/15
調査対象  :20歳以上、職業が「経営者・役員」
調査手法  :インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数 :953件

◎個人事業主
実施時期 :2020/04/10〜2020/04/13
調査対象 :20歳以上、職業が「自営業」「自由業」の人
調査手法 :インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:1026件

※各項目の金額は、単位未満を四捨五入しているため、内訳の計と合計が一致しない場合がある。

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