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国内主要109行、貸出金は17.8兆円増加も貸出金利息・利ざやが減少

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2020/07/01 08:00

 帝国データバンクは、国内主要109行の預金・貸出金等実態調査(2020年3月期)の結果を発表した。貸出金は増加したものの、すべての地域で貸出金利息が減少している。

 帝国データバンクは6月30日、国内主要109行(大手銀行7行、地方銀行64行、第二地方銀行38行)の預金・貸出金等実態調査(2020年3月期)の結果を発表した。分析対象は以下のとおり。

・2019年3月末と2020年3月末の預金、貸出金の残高
・2019年3月期(2018年4月~2019年3月)、2020年3月期(2019年4月~2020年3月)の預金利息(支出)、貸出金利息(収入)

 2020年3月末の国内主要109行の預金は、797兆1,853億6,700万円となり、2019年3月末(771兆7,710億6,500万円)と比べて、25兆4,143億200万円増加(前年比3.3%増)した。大手銀行(同4.3%増)、地方銀行(同2.0%増)、第二地方銀行(同1.6%増)の3業態すべてで増加している。

 2020年3月末の国内主要109行の貸出金は、555兆115億9,500万円となり、2019年3月末(537兆1,564億5,900万円)と比べ、17兆8,551億3,600万円増加(前年比3.3%増)しており、大手銀行(同3.5%増)、地方銀行(同3.2%増)、第二地方銀行(同2.5%増)の3業態すべてで増加している。

 2020年3月期の国内主要109行の収支<貸出金利息(収入)-預金利息(支出)=本業利ざや>は5兆5,888億5,000万円となり、2019年3月期(5兆8,467億4,100万円)と比べると、2,578億9,100万円の減少(前年同期比4.4%減)。大手銀行(同7.3%減)、地方銀行(同1.0%減)、第二地方銀行(同2.3%減)の3業態すべてで減少している。

 地方銀行、第二地方銀行の計102行について、本店所在地(都道府県別)の地域別(9地域)にみると、8地域で預金・貸出金ともに増加した一方、「近畿」では預金が落ち込んだ。

 預金の増加率上位は「九州」3.1%増、「北海道」2.9%増、「関東」2.5%増。貸出金の増加率上位は「九州」4.8%増、「中国」4.6%増、「東北」・「四国」各2.9%増。また、預金利息は、「四国」1.9%増など2地域で増加した一方、「東北」27.3%減、「中国」26.8%減)など7地域で減少した。貸出金利息は「中部」(4.0%減)、「四国」(3.1%減)、「北海道」2.6%減など、すべての地域で減少した。

 多くの銀行で、預金・貸出金が増加している一方で、預金利息・貸出金利息が減少、かつ収支のバランスが悪化して本業での儲けが減少している。こうした中で、ATM利用手数料金や銀行間送金手数料の見直しが検討されるなど、銀行の収益構造は変化に直面している。今後は、新型コロナウイルスに関する緊急融資の影響として、貸出金の増加や利息率の変動などが銀行決算に反映されることが予想される。

※前回(2019年12月発表、2019年9月中間期データ)は110行(大手7行、地銀64行、第二地銀39行)を調査対象としていたが、2020年1月に徳島銀行(第二地銀)と大正銀行(第二地銀)が合併して徳島大正銀行(地銀)となっているため、2019年3月期は2行合算の数値を1行分として計上している
※ 大手銀行7行=三菱UFJ、みずほ、三井住友、りそな、埼玉りそな、新生、あおぞら
※ 各数値は各行の決算短信(単体ベース)に記載されている数値(単位:百万円)を採用

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