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伊藤忠商事らファミリーマートを完全子会社化、ビジネスモデルの変革を目指す

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2020/07/09 11:45

 伊藤忠商事と東京センチュリーがそれぞれ99%、1%を出資する合同会社リテールインベストメントカンパニーは、7月9日、ファミリーマートの普通株式を公開買付けによって取得すると発表した。公開買付等の期間は7月9日から8月24日まで。買付等の価格は普通株式1株につき、2,300円。買付予定数は252,557,288株、買い付け予定数の下限は50,114,060株。買付代金は5,808億8,100万円。

 この公開買付けは、小売業界を取り巻く競争環境が激化する中、伊藤忠商事とファミリーマートが経営資源の相互活用、迅速な意思決定を進めていくことが不可欠であると判断し、ファミリーマートの非公開化を目的として行うもの。

 伊藤忠商事は、同社がファミリーマートを連結子会社化して以来、国内コンビニエンスストア業界を取り巻く環境は厳しさを増しているとの認識を示した。日本フランチャイズチェーン協会によると、2019年12月末の全国コンビニエンスストアの店舗数は前年末差123店舗減り、比較可能な2005年以降、はじめて年末の店舗数が減少に転じた。また、売上高上位3社の全店平均日商は2011年度、2018年度の比較でそれぞれ減少している。

 これまでコンビニエンスストア業界は新規出店とサービス拡大によって成長を維持してきた。しかし、その利便性が高まる一方で、チェーンをまたぐ競争は激化し、加盟店の負荷が増加。ここにデフレや人手不足、24時間営業問題、フードロス、加盟店従業員の社会保険未加入問題などの多様な経営課題が社会問題化し、ビジネスモデルそのものが見直しを迫られている。そこに、新型コロナウイルス感染症拡大による消費者の生活の変化も加わった。

 また、プラットフォーマーやEコマースの急拡大によっても事業領域が侵食されている。さまざまな事業体がモバイル決済サービスをスタートし、PayPayやLINE Payなどが大規模なキャンペーンを行なってそれぞれのエコシステムに利用者を囲い込もうとしている。その中で、コンビニエンスストアを含む小売業界における競合は、もはやリアルとデジタルの垣根を超え、当期純利益に相当する投資を行わなければ勝ち残りが容易ではないほどにし烈さを増している。

 また、アマゾンに代表されるプラットフォーマーは食品スーパー等のリアル店舗と資本・業務提携し、マーケティング戦略に経営資源を投入し、コンビニの事業領域を侵食しつつある。消費者はインターネットのプラットフォームを利用することによってリアルの実店舗に足をはこぶことなく、様々な商品を購入している。

 こうした消費者の変化や対面業界の変化を踏まえて、伊藤忠商事は2019年9月ころから、ファミリーマートの非公開化を行ない、グループ一体となっての改革を進めるために検討を開始していた。

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