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6月に入り企業の先行き不透明感が和らぐ、コロナ後にM&Aを検討する経営者も

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2020/07/18 13:00

 帝国データバンクは全国の企業を対象に「新型コロナウイルス感染症に対する企業の見解」について調査を実施し、その結果を7月1日に発表した。調査期間は6月17日から30日、有効回答企業数は1万1,275社。

 新型コロナ感染症による自社の業績への影響を聞くと、「既にマイナスの影響がある」が66.6%、「今後マイナスの影響がある」が17.9%で、84.5%の企業がマイナスの影響を見込んでいた。

 マイナスの影響を見込んでいた企業の割合は、2月が63.4%、3月が80.3%、4月が88.8%、5月が86.1%で、4月をピークに減少傾向にある。このうち「既にマイナスの影響がある」と回答した企業は、2月は30.2%だったが、5月には60%を超え、6月も増加傾向が続いている。しかし増加のペースは緩やかになっているほか、「今後マイナスの影響がある」と回答した企業が2月から4月は3割に達していたが、その後は減少傾向にあり、6月には17.9%。企業の先行きに対する不透明感は和らぎつつあるようだ。

 一方、株式会社バトンズは「新型コロナ感染症を背景としたM&A需要」について調査を実施し、その結果を7月8日に発表した。調査対象は会社・事業の売却もしくは買収について検討したことがある経営者111名。調査時期は6月24日から25日。回答者の属する業界はサービス業 33.3%、製造業 19.8%、情報・通信業(IT) 12.6%、金融業と小売業がともに6.3%、その他 21.7%。

 新型コロナ感染症の影響を受けた2月から現在までの間に、会社・事業の買収を実施・検討したいと思ったか聞くと、「実施した」が17.1%で、「検討中」22.5%、「検討したが実施しなかった」15.3%、「これから検討したい」9.9%となり、64.8%の経営者が買収を実施・検討していた。

 買収を実施・検討した経営者72名にその理由を複数回答で聞くと、「市場の変化への対応のため」が70.8%で最も多く、以下、「自社のウィークポイントの補強のため」62.5%、「事業拡大のため」54.2%、「普段より有利な条件で市場に出ているため」27.8%、「普段ではアクセスできない会社・事業が市場に出ているため」26.4%の順で続いた。

 一方、新型コロナ感染症の影響を受けた2月から現在までの間に、会社または事業の売却について実施または検討したいと思ったかを聞くと、「実施した」が14.4%で、「検討中」22.5%、「検討したが実施しなかった」13.5%、「これから検討したい」9.9%、「検討する予定はない」が37.0%などとなった。売却を実施・検討した経営者67名にその理由を複数回答で聞くと、「経営不振のため」53.7%が最も多く、「将来への不安のため」と「事業再編のため」がともに46.3%、「後継者不在・事業承継」31.3%の順で多かった。

 新型コロナ感染症が日本経済に大きな影響を及ぼす中、市場の変化に対応するため、M&Aを検討している経営者は少なくないようだ。

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