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新型コロナ以降、フィナンシャルアドバイザーがテクノロジーに依存する傾向が加速

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2020/07/16 11:00

 米調査会社J.D. パワーは、「従業員アドバイザー」と「独立系アドバイザー」が、自身が所属する資産管理会社、提携しているディーラーやブローカーの満足度調査を実施。提供されるテクノロジーやツールが評価のカギとなっていることがわかった。

 米調査会社J.D. Powerは7月7日、「2020年米国フィナンシャルアドバイザー満足度調査」の結果を発表した。調査対象は、ファイナンシャルアドバイザー(従業員アドバイザーと独立アドバイザー)。回答者数は3,262人。

 この調査では、資産管理会社に所属した「従業員アドバイザー(Employee)」とブローカー・ディーラーと提携し独立した「独立系アドバイザー(Independent)」の2部門に分けて、6つのファクター「報酬」「リーダーシップと企業文化」「運営サポート」「商品とマーケティング」「専門能力開発」「テクノロジー」に基づいてアドバイザーの満足度を測定している。

 満足度ランキングはそれぞれ以下のとおり。従業員アドバイザー部門ではEdward Jonesが、独立系アドバイザー部門ではCommonwealth Financialがそれぞれ首位となった。

フィナンシャルアドバイザー満足度ランキング
【従業員アドバイザー(Employee)部門】
第1位:Edward Jones (920ポイント)
第2位:Raymond James & Associates(867ポイント)
第3位:Ameriprise(743ポイント)

【独立系アドバイザー(Independent)部門】
第1位:Commonwealth Financial(942ポイント)
第2位:Cambridge(866ポイント)
第3位:Raymond James Financial Services(850ポイント)

 アドバイザーが、自分が所属する資産管理会社、あるいは提携しているブローカーやディーラーにおけるテクノロジーの向上を認識しているかどうかは、満足度における最も重要な要素になっている。

 ほとんどのアドバイザー(92%)は、現在、基幹となるライフプランニング、資産配分、ポートフォリオ管理、顧客管理について、自社が提供する情報システムに頼っていると回答。 ただし、その情報システムに対して「非常に価値がある」と答えたアドバイザーは48%だった。

 AI技術などでクライアントのニーズを予測したり、リスクのあるクライアントを特定したりする予測分析ツールを活用しているアドバイザーの割合は比較的低いものの、これらのツールを活用するとアドバイザーの満足度に強力なプラス効果があることがわかった。

 この調査では、AI予測分析ツールを活用しているというアドバイザーは9%だが、このようなアドバイザーの満足度は、活用していないアドバイザーの満足度と比較すると95pt(1,000pt満点)も高くなっている。

 アドバイザーツールとテクノロジーの増加に伴い、ツールの統合は使い勝手の観点からより重要になっている。現状では、使用しているプラットフォームが、シングルサインオン、データ同期、ワークフローなどの機能で「完全に統合されている」と答えたアドバイザーは、従業員アドバイザーと独立系アドバイザーのいずれも21%。完全に統合されたプラットフォームは、そうでないプラットフォームと比較すると、テクノロジーの満足度が大幅に高くなっている(従業員アドバイザー部門 +276pt、独立系アドバイザー部門 +193pt)。

 資産管理会社では、市場データ、顧客情報、アカウントサービスツール、AIによる分析といった様々な機能をひとつにした新しいアドバイザーワークステーションテクノロジーに多大な投資を行ってきた。

 J.D. パワーは、「アドバイザーが業務の中でテクノロジーに依存する傾向は長年にわたって高まっているが、新型コロナ感染拡大を機にこの傾向はかなり加速した」と分析。アドバイザーが求めるテクノロジーの提供だけでなく、テクノロジーの価値を理解しているアドバイザーの獲得も今後は重要になりそうだ。

【調査概要】「J.D. パワー 2020 年米国フィナンシャルアドバイザー満足度調査」
実施期間:2020年1月~4月
調査方法:インターネット調査
調査対象:ファイナンシャルアドバイザー(従業員アドバイザーと独立アドバイザー)
調査回答者数:3,262人

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