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太陽光関連業者の倒産が増加傾向、“太陽光バブル参入組”にも淘汰の動き

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2020/07/25 13:00

 太陽光発電による電気の買取価格が下落傾向にある中、2020年上半期に発生した太陽光関連業者の倒産件数は増加傾向にあるようだ。

 再生可能エネルギー電気の利用拡大を進めるため、電気事業者に再生可能エネルギー電気を一定の期間、一定の価格で買い取ることを義務づける、再生可能エネルギー電気の固定価格買取制度「FIT」が2012年7月から導入されている。買い取りに要した費用などは、電気料金として国民が広く負担している。

 導入当初となる2012年度(平成24年度)の太陽光発電の1キロワット時あたりの買取価格は、発電装置あたり出力10キロワット以上が40円+税で調達期間は20年間、主に家庭用となる10キロワット未満が42円で調達期間は10年間、10キロワット未満の自家発電設備等併設(ダブル発電)が34円で調達期間は10年間だった。

平成24年度の価格表出典:経済産業省資源エネルギー庁

出典:経済産業省 資源エネルギー庁

 現在は国民の負担軽減の観点から買取価格は引き下げられ、2020年度の買取価格は、250キロワット以上が入札制度によって決定、50キロワット以上250キロワット未満が12円+税、10キロワット以上50キロワット未満が13円+税で、調達期間はともに20年間。10キロワット未満は21円で、調達期間は10年間。いずれの価格も2019年度比で1キロワット時あたり1円から5円程度安くなっている。

2020年度以降の価格表(調達価格1kWh当たり) 出典:経済産業省資源エネルギー庁

出典:経済産業省 資源エネルギー庁

 また、3月に公表された「太陽光第5回入札(令和元年度下期)の結果」によると、2019年度は500キロワット以上の設備を対象に入札が行われ、上限価格13.00円に対して、最高落札価格が13.00円/キロワット時、最低落札価格が10.99円/キロワット時だった。また、加重平均入札価格は13.38円/キロワット時で、上限価格を上回る価格で入札した事業者は多かったようだ。なお、第6回入札は受付期間が7月22日まで、第7回入札も当初の予定通りに実施される見込み。

 一方、帝国データバンクが7月13日に発表した「太陽光関連業者の倒産動向調査(2020年上半期)」によると、2020年上半期(1月~6月)に発生した太陽光関連業者の倒産件数は、前年同期比5.0%増の42件だった。直近の倒産件数は、2014年(1月~12月)が20件、2015年が38件、2016年が67件、2017年が88件、2018年が95件、2019年が74件で推移している。

 2020年上半期(1月~6月)の負債額をみると、「1億~5億円未満」が19件(構成比45.2%)で最も多かった。以下、「1,000万~5,000万円未満」が13件(同31.0%)、「5,000万~1億円未満」が6件(同14.3%)、「5億~10億円未満」が3件(同7.1%)、「10億~50億円未満」が1件(同2.4%)で続いた。

 業歴別では、「30年以上」が14件(同33.3%)で最も多かった。これらは本業が別にあり、副業として太陽光関連事業を手がけていた企業が多い。次いで「5~10年未満」の12件(同28.6%)が続き、太陽光バブル期の参入組の淘汰も見られた。

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