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米国の富裕層でクレジットカード会社の満足度が低下、旅行に行かないならカードを変えるべき

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2020/09/03 10:00

 米J.D. Powerは8月20日、「2020年米国クレジットカード顧客満足度調査」の結果を発表した。この調査は、年に一回、米国のクレジットカードの利用者に対して、直近1年間のクレジットカード発行会社に対する満足度を聴取して分析したもので、「全国系部門」「地方系部門」の2部門の結果が発表された。

 調査によると、新型コロナウイルスの感染拡大後からクレジットカード顧客満足度における重要な指数において悪化がみられた。

 新型コロナウイルスの感染拡大以前の2019年9月~2020年3月に実施された調査では、クレジットカード発行会社は過去最高レベルの顧客満足度となる道を歩んでいた。しかし、2020年5~6月実施の結果が悪かったために、その傾向は続かなかった。2020年5~6月に実施された調査では、クレジットカードの利用条件やコミュニケーションに対する満足度の低下によって、総合満足度は前年比で10ポイント低下。しかし、コロナ禍以前のリードがあったために2020年度調査の総合満足度は前年比で6ポイント上昇した(いずれも、1,000ポイント満点)。

 J.D. パワーは複数の業界において、新型コロナウイルス感染拡大を受けた顧客満足度、消費者態度の変化を追跡調査してきたが、満足度がすべての指標において悪化したのはクレジットカード調査特有の傾向だった。リテールバンクや住宅ローンなどの他の消費者向け金融サービスの調査では、新型コロナウイルス感染拡大の間に顧客満足度が改善していたからだ。

 顧客層別にみると、顧客満足度が最も大きく低下した層は、富裕層とマス富裕層(マスマーケットの中の分類で、金融資産が10万ドル以上、100万ドル未満の層)。新型コロナウイルスの感染拡大以来、総合満足度スコアは14ポイント低下。一般的にこれらの顧客層は、クレジットカード会社にとってビジネスの観点から最も重要な顧客層のひとつである。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響を経済的に受けた顧客層は、影響を受けていない顧客層と比較し、総合満足度スコアが14ポイント低い結果となった。

 クレジットカードの顧客のうち、過去12か月間にカード発行会社から積極的に連絡を受けたことがあると答えた顧客はわずか36%。J.D. パワーが同期間に実施した住宅ローンを利用していた顧客の60%、リテールバンクを利用していた顧客の48%とは対照的な結果となった。

 コロナ禍においても、クレジットカード顧客の89%は現在のクレジットカードはニーズを十分に満たしていると回答。この結果は、今回の顧客満足度の低下が早期の顧客の離反を指し示すものではないということから、クレジットカード発行会社にとっては希望の兆しである。しかし、クレジットカード発行会社は顧客が自身のカードの利用条件や特典を理解しているかどうかを確認する必要があるとJ.D. パワーは指摘する。また顧客の側も、有料会員に対する特典やトラベルポイントが現状においてもはや必要ではないと判断する場合には、カードを変更すべきだとしている。

 顧客満足度ランキングは、部門ごとに以下のような結果となった。

【全国系部門】
第1位:American Express(アメリカン・エキスプレス)(838ポイント)
第2位:Discover(ディスカバー)(837ポイント)
第3位:Bank of America(バンク・オブ・アメリカ)(812ポイント)

【地方系部門】
第1位:Regions Bank(リージョンズ・バンク)(816ポイント)
第2位:BB&T(BB&T)、PNC(PNC)(同点、815ポイント)

【調査概要】
「J.D. パワー 2020年米国クレジットカード顧客満足度調査」
年に一回、クレジットカードの利用者に対して、直近1年間のクレジットカード発行会社に対する満足度を聴取し明らかにする調査。今年で14回目の実施となる。
・実施期間:2019年9月、2019年11-12月、2020年2-3月、2020年5-6月の4期間に分けて実施
・調査方法:インターネット調査
・調査対象:クレジットカード利用者
・調査回答者数:29,106人
総合的な顧客満足度に影響を与えるファクターを設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に1,000ポイント満点で総合満足度スコアを算出。顧客満足度を構成するファクターは総合満足度に対する影響度が大きい順に、「顧客対応」「利用条件」「コミュニケーション」「会員向けサービス/特典」「ポイント」「重要局面」の6ファクターとなっている。

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