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野村證券は「数字が人格」の成果主義、銀行と証券会社では「20代の成長環境」に大きな差

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2020/09/11 10:00

 OpenWorkの働きがい研究所は、「銀行・証券業界の働き方レポート」を発表。年功序列、出向、風通しについての分析を行った。

 就職・転職のためのプラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワークは、「【業界分析】銀行・証券業界の働き方レポート」を発表した。対象となったデータは、OpenWorkに掲載されている各社・業界の評価スコア、残業時間・有休消化率。あわせて、ユーザーの具体的なコメントも紹介している。

 この調査レポートでは、金融業界の中でも「銀行」と「証券会社」に着目し、OpenWorkに投稿された評価スコアと社員クチコミからそれぞれの業界を分析。銀行と証券会社を比較するにあたり、それぞれの業界平均に加え、銀行はメガバンク3行、証券会社は国内5大証券と呼ばれる5社をピックアップしている。

 全体的に証券業界の方が銀行業界に比べて評価スコアが高くなっているが、「人材の長期育成」は両業界ともスコアが低く、共通の課題があることがうかがえる。また、「20代成長環境」においては証券業界平均のスコアが3.5であるのに対し銀行業界平均のスコアは2.8と大きく差が付いた。

 20代成長環境スコアで0.7の差がついた銀行業界(2.8)と証券業界(3.5)。各社の社員クチコミを見ていくと、どちらの業界も資格取得奨励や研修制度が整っており、若手の教育に力を入れている。最近のクチコミからは年功序列を多少残しつつも、若手でも裁量大きく働ける環境になってきているようだ。

 なお、20代成長環境スコアが4.4と非常に高い野村證券の社員クチコミを見ると、「数字が人格」といった成果主義の組織風土を挙げる声が多く、厳しいながらも若手のうちから実力を発揮すれば相応の評価を得られる環境が成長実感につながっていることがうかがえ、銀行業界と証券業界の差の一因と考えられる。

 銀行・証券業界共にスコアが2.8と低かったのが「人材の長期育成」。各社の社員クチコミを見ていくと、金融業界特有の3年程度で異動するジョブローテーション(金融庁の監督指針による、顧客との癒着や不正を防ぐ目的)が専門性を高めにくくしている。加えて決定経緯が不明瞭な「ブラックボックス人事」によってキャリア開発が難しいといった声が見られた。

 ジョブローテーションについては金融庁が見直しを始めており、より長期的なキャリアを描きやすくなることが期待される。また、これからの変革期において、優秀な人材を惹きつけ育てるためにも、公募制度など自分の意思によるキャリア開発を促す組織へと変化が始まっているようだ。

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