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新型コロナで上場企業1066社が下方修正、8月の倒産は8割が「不況型倒産」

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2020/09/19 12:00

 帝国データバンクは「新型コロナウイルスの影響による上場企業の業績修正動向調査(8月31日時点)」を実施し、その結果を9月3日に発表した。調査では、業績予想の修正に関する適時開示情報を発表した上場企業のうち、新型コロナウイルスの影響が含まれ、業績を下方修正した企業について集計。一度は業績予想を発表していたものの、その後「未定」とした企業については判明している数値で集計している。

 8月に新型コロナウイルスの影響で業績予想の下方修正(連結・非連結)を発表した上場企業は131社で、業種別では「製造業」が42社で最も多く、そのほかでは「サービス業」の32社、「その他(持ち株会社含む)」の23社、「卸売業」の19社などが多かった。過去の推移を見ると、5月が369社で最も多く、8月末までの累計で1,066社となった。

 8月までに1,066社が下方修正をしたことで減少した売上高の累計は約9兆6,264億8,400万円で、7月から約2兆3,093億600万円増加した。業種別の累計修正額は、「製造業」が4兆9,828億2,700万円で最も多く、全体の51.8%を占めた。次いで多かったのは「その他(持ち株会社含む)」の2兆7,870億7700万円(構成比29.0%)だった。

 一方、帝国データバンクが9月8日に発表した「8月の全国企業倒産集計」の結果によると、8月に発生した企業の倒産件数は前年同月比2.1%減の655件で、3カ月ぶりに前年同月を下回った。業種別では「製造業」が前年同月比19.0%減、「卸売業」が同12.9%減、「小売業」が同2.5%減、「運輸・通信業」が同22.6%減で、7業種中4業種が前年同月を下回った。上回ったのは「建設」の同7.0%増、「サービス業」の同10.2%増、「不動産業」の同13.6%増、「その他」の同6.1%増で、なかでもサービス業は、経営コンサルタントや美容業などが件数を押し上げ、3カ月連続の増加となった。

 倒産の主因別では「販売不振」が508件で最も多く、「輸出不振」「売掛金回収難」「不良債権の累積」「業界不振」と合わせた「不況型倒産」が519件(構成比79.2%)となった。

 8月に倒産した企業の負債総額は前年同月比17.1%減の694億1,700万円で、3カ月ぶりに前年同月を下回った。負債50億円以上の倒産は 2カ月連続で発生せず、負債総額は比較可能な2000年以降で2番目の低水準となった。

 「負債5,000万円未満」の倒産は435件で全体の66.4%を占めた。この規模の倒産では「サービス業」が119件(構成比27.4%)で最も多く、「小売業」が117件(同26.9%)で続いた。

 8月の倒産件数は減少傾向にあるものの、新型コロナウイルスの影響を受けている企業は多い。今後、事業停止や休廃業の選択を迫られるケースが増える可能性がありそうだ。

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