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コロナ禍で明暗、業績上方修正した上場企業は186社・構成比4.9%に

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2020/10/03 13:00

 東京商工リサーチが9月25日に発表した「新型コロナウイルス関連破たん状況」(9月25日17:00時点)によると、新型コロナ関連の経営破たん(負債1,000万円以上の法的整理・私的整理)が、2月から同日までの累計で519件(倒産460件、弁護士一任・準備中59件)になった。

 月別では、6月に単月最多の103件発生し、その後は7月が80件、8月が67件で、前月を下回って推移してきた。しかし、9月は25日までに78件が発生しており、再び上昇傾向にある。

 都道府県別では、「東京都」が128件(倒産118件、準備中10件)で、全体の24.6%を占めるなど突出して多かった。以下、「大阪府」が51件(倒産43件、準備中8件)、「北海道」が27件(倒産27件)、「愛知県」が25件(倒産24件、準備中1件)と続き、10件以上の発生は全国で16都道府県となっている。

 業種別では、来店客の減少や休業要請などで打撃を受けた「飲食業」が79件で最も多かった。百貨店や小売店の休業が影響した「アパレル関連(製造、販売)」は57件、インバウンドの需要消失や旅行・出張の自粛が影響した「宿泊業」は47件で、上位3業種が突出して増えている。このほかでは、飲食業などの不振に引きずられている「飲食料品卸売業」が30件に達した。

 一方、東京商工リサーチは9月18日、「上場企業 新型コロナウイルスによる業績上方修正調査」の結果を発表した。1月以降の適時開示で、「業績予想の修正」や「従来予想と実績との差異」などで、9月16日までに業績の上方修正を開示した上場企業のうち、新型コロナの影響を理由にあげた企業数は延べ186社となった。全上場企業数は3,789社で、上方修正企業数は4.9%だった。

 上方修正企業の業種別では、製造業が57社(構成比30.6%)で最も多かった。その他では、「小売業」が39社(同20.9%)、「情報・通信業」が33社(同17.7%)、「サービス業」が31社(同16.6%)、「卸売業」が18社(同9.6%)、「その他」が8社(同4.3%)だった。以下の表は、売上を上方修正した金額が大きかった企業。売上高の上方修正額で最も大きかったのは食品スーパーのライフコーポレーション。利益修正額のトップは味の素。

 上方修正の理由別では、出張自粛や商談のオンライン化、人件費の削減などによる「経費減少」が77社(構成比41.3%)で最も多かった。以下、「巣ごもり消費増加」が51社、「内食需要増加」が35社で続いた。

 新型コロナの影響で業績が悪化する企業が多い中、業績を伸ばしているのは、コロナ禍による消費行動の変化に適応した一部の業態にとどまっているようだ。

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