MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

6か月ぶりに訪日客数1万人突破も、コロナによる「インバウンド消失型破たん」東京と大阪が突出

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2020/10/24 13:00

 日本政府観光局が10月21日に発表した9月の訪日外客数(推計値)は前年同月比99.4%減の13,700人。12カ月連続で前年同月を下回ったものの、6か月ぶりに1万人を超えた。

 新型コロナウイルス感染症の拡大によって、一部の国と日本の間で「ビジネストラック」や「レジデンストラック」の運用が開始されているが、日本における検疫強化、査証の無効化などの措置は続いている。また、海外の感染拡大は第二波の様相を呈しており、世界的に旅行需要が停滞している。

ビジネストラック:相手国または日本への入国後、14日間の自宅などでの待機期間中、行動範囲を限定した形でビジネス活動が可能(主に短期出張者用)

レジデンストラック:相手国または日本への入国後14日間の自宅などでの待機が維持される(主に駐在員の派遣・交代等、長期滞在者用)

外務省「国際的な人の往来再開に向けた段階的措置について」(令和2年10月22日)

 そんな中、東京商工リサーチは「新型コロナウイルス関連 インバウンド消失型破たん調査」の結果を10月13日に発表した。調査では、新型コロナウイルスの影響を受けた経営破たんのうち、インバウンド需要の消失や減少などが原因となった破たんを「インバウンド消失型破たん」として集計・分析した。

 2月から10月12日までに発生した、負債1,000万円以上の「新型コロナウイルス関連破たん」は581件で、そのうち「インバウンド消失型破たん」は75件(構成比12.9%)だった。

 業種別では、外国人旅行者を多く受け入れていたホテルや旅館などの「宿泊業」が26件(構成比34.6%)で最も多かった。以下、「飲食業」が6件(同8.0%)、外出自粛や百貨店不振が影響した「アパレル卸」が5件(同6.6%)で続いた。また、「他のサービス業」は8件で、そのうち宿泊施設の運営受託のみを手掛ける業態や関連サービスが7件を占め、それらを含めると、宿泊関連サービス業が33件(同44.0%)となり、全体の4割を超えた。

 地域別のインバウンド消失型破たんの発生状況は、「関東」が21件(構成比28.0%)、「近畿」が19件(同25.3%)、「中部」が11件(同14.6%)で、3大都市圏が51件(構成比68.0%)と突出した。都道府県別では、東京都(17件・構成比22.6%)と大阪府(10件・同13.3%)が目立ち、北海道(5件・同6.6%)などインバウンドの恩恵を受けていた観光地での発生も目立った。

 負債額別では、負債額が判明している73件のうち、最も多かったのは「負債1億円以上5億円未満」の33件(構成比45.2%)。全体では「5億円以上」が23件で31.5%を占めた。新型コロナウイルス関連破たんでは、「負債5億円以上」の比率が16.7%(566件中95件)にとどまっている。

 従業員数別では、従業員数が判明している71件のうち、「従業員20人以上」が23件で32.3%を占めた。新型コロナ関連破たん全体では、「従業員20人以上」の構成比は19.0%(526件中100件)で、インバウンド消失型破たんのほうが13.3ポイント高かった。

 海外では新型コロナウイルスの感染再拡大が懸念されている地域も多く、外国人旅行者向けの業種は厳しい経営環境が続きそうだ。

【関連記事】
コロナ関連破たん、再び月間100件ペース、飲食業が突出
コロナ禍の生活変化、「ネット購入」は引き続き利用も「オンライン授業・宴会」はもういい
9月・10月で首都圏の「旅行・レジャー支出」大幅増、1日あたりの支出額は自粛期間中の9.4倍に

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク


All contents copyright © 2007-2020 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5