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「企業のデジタル化」2030年には3兆円市場に、金融ではサービス基盤・デジタル審査・予測への投資が拡大

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2020/11/07 12:00

 株式会社富士キメラ総研は、デジタルトランスフォーメーション(DX)国内市場の調査結果をまとめ、10月23日に発表した。DXは、企業がビジネスのデジタル化を推進していくことを意味する言葉。

 発表によると、2019年度のDXの国内市場(投資金額)は7,912億円で、2030年度は2019年度比3.8倍の3兆425億円に拡大すると予想されている。

 セクター別の市場規模は「交通・運輸」が最も大きく、2019年度は2,190億円、2030年度には9,055億円(2019年度比4.1倍)に拡大する見込みだ。社会的な課題である安全に向けた取り組みに加え、CASEへの対応をはじめ新領域への投資活発化が後押しすると予想されている。CASEは、Connected(ネット接続)、Autonomous(自動運転)、Shared & Service(シェアリングサービス)、Electric(電動化)の頭文字をとった造語で、自動車産業やモビリティ事業の今後の示す重要なキーワードとして注目されている。

 また、「金融」は次世代金融基盤サービスやデジタル審査・予測への投資を中心に拡大し、市場規模は2019年度の1,510億円から2030年度には5,845億円(2019年度比3.9倍)に成長すると予測している。

 「製造」は、スマートファクトリーや、生産した製品をサービスとして提供するサービタイゼーションを中心に拡大。市場規模は2019年度の971億円から2030年度には4,500億円(同4.6倍)に成長することが見込まれ、これらがDX国内市場全体をけん引すると予想されている。

 一方、一般社団法人日本能率協会は、企業経営者を対象に「2020年度(第41回)当面する企業経営課題に関する調査」を実施し、その結果を9月24日に発表した。調査時期は2020年7月20日~8月21日で、有効回答数は532社。

 DXへの取り組み状況を聞くと、「既に取り組みを始めている」が28.9%、「取り組みを始めるべく検討を進めている」が28.4%で、57.3%の企業がDXの推進に前向きだった。「これから検討する」は31.4%、「取り組みをする予定はない」は11.1%だった。

 企業の規模別にDXの推進に前向きな企業の割合を見ると、従業員数3,000人以上の「大企業」では83.2%(既に取り組みを始めている51.1%・取り組みを始めるべく検討を進めている32.1%)に達したものの、従業員数300人以上3,000人未満の「中堅企業」では56.0%(同24.8%・31.2%)、従業員数300人未満の「中小企業」では34.9%(同15.2%・19.7%)にとどまった。

 DXの取り組みを既に始めている、もしくは検討を進めていると回答した企業305社に目的として重視していることを聞くと、「デジタル技術の活用による業務プロセスの効率化・生産性向上」が81.7%(非常に重視している34.8%・重視している46.9%)で最も高く、「デジタル技術の活用による既存の商品・サービス・事業の付加価値向上」が72.7%(同25.2%・47.5%)で続いた。

 また、DX推進の課題を聞くと、「DX推進に関わる人材が不足している」が86.5%(大いに~やや課題であるの合計、以下同じ)、「DXに対するビジョンや経営戦略、ロードマップが明確に描けていない」が77.7%、「具体的な事業への展開が進まない」が76.0%で多かった。

 DXへの取り組みは企業の成長に欠かせないものの、人材不足やビジョンが不明確であるなど現状の課題は多いようだ。

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