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日本銀行、経営強化に取り組む地銀の日銀当座預金へ上乗せ金利(年+0.1%)を支払う方針

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2020/11/11 08:00

 日本銀行は2020年11月10日、政策委員会・通常会合で「地域金融強化のための特別当座預金制度」を導入する方針を決定。中央銀行の立場から、地域金融機関の経営基盤強化に向けた取り組みを後押しする。

 この制度は、3年間(2020~22年度)の時限措置として、一定の要件を満たした地域金融機関に対し当座預金への追加的な付利を行うもの。具体的には、地域経済を支えながら経営基盤強化に取り組んだ地域金融機関に対し、その地域金融機関が保有する日銀当座預金に上乗せ金利(年+0.1%)を支払う。

 対象となるのは、日本銀行の取引先である地域銀行、信用金庫で、その他の地域金融機関(信用組合、労働金庫、農・漁協等)を対象とするかは、今後、協議のうえ決定する。

 特別付利の要件は、対象先が以下1~3までの要件をすべて満たした場合である。

1. 地域経済の持続的な発展に貢献する方針であること
2. 次の(1)または(2)のいずれかを満たすこと
 (1)一定の経営基盤の強化を実現すること
 (2)経営統合等により経営基盤の強化を図ること
3. 特別付利を行うことが適当でないと認められる特段の事情がないこと

 適用利率は年+0.1%。上記の要件を満たした金融機関に対し、2021年度以降、補完当座預金制度に基づく付利(現在、同制度における基礎残高は年+0.1%、マクロ加算残高は年0%、政策金利残高は年-0.1%の利率を適用)に加えて、年+0.1%の利率で特別付利を行う。

 また、2で挙げている要件の詳細は以下のとおり。

(1)一定の経営基盤の強化を実現すること

2020~22年度の各年度に、あらかじめ定める経営基盤強化の要件(以下2つ)を満たした対象先に対し、翌年度9月積み期から1年間、特別付利を行う。ただし、2020・21年度に要件を満たさない金融機関が、翌年度以降2022年度までに要件を満たした場合には、満たした年度の翌年度に過年度における特別付利相当額を支払う。

(i)2020~22年度決算におけるOHR(*)が、2019年度決算の実績に対して一定比率以上改善すること。この要件による特別付利を希望する金融機関は、あらかじめ「経営基盤の強化に向けた取組み方針」を日本銀行に提出するほか、進捗状況に関する定期的な報告を行う。日本銀行は、進捗状況に関し継続的なモニタリングを行う。各年度におけるOHRの2019年度対比の改善率は、2020年度が▲1%以上、2021年度が▲3%以上、2022年度が▲4%以上をめどとする。

 また、(i)の要件を満たしていない場合であっても、2020~22年度決算における経費(減価償却費を除く)が、2019年度決算の実績に対して一定比率以上減少している場合には、「一定の経営基盤の強化」を実現したとみなす。各年度における経費の2019年度対比の減少率は、2020年度が▲2%以上、2021年度が▲4%以上、2022年度が▲6%以上をめどとする。

(i)(ii)のいずれも具体的な数値については、今後の検討結果を踏まえ、あらためて決定する。

(2)経営統合等により経営基盤の強化を図ること

2020年11月10日以降、2023年3月末までに経営統合等(合併、経営統合または連結子会社化)を行う旨の機関決定を行った対象金融機関に対し、その経営統合等が経営基盤の強化に資するものであることを日本銀行が経営統合計画などによって確認のうえ、3年間、特別付利を行う。

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