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乗客が消えた空港ビル、2020年3月期の経常利益は半減、最大のマイナスは羽田の8割

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2020/12/05 11:00

 東京商工リサーチは11月18日、全国主要空港ビル会社の経営動向調査の結果を発表した。調査は同社のデータベースから、主な空港ターミナルビル運営会社48社の2020年3月期決算を抽出してまとめたもの。

 空港ビル会社48社の2020年3月期決算の売上高合計は、前期(2019年3月期)比4.4%減の3,002億8,202万円だった。内訳は増収が22社、減収が25社、横ばいが1社だった。前期決算では増収が37社で約8割を占めていた。

 売上高トップは、日本空港ビルデング(羽田)の1,742億6,900万円だった。羽田空港の乗降客数(国内・国際線)は前期比4.4%減で、これに伴い売上高も前期比7.4%減となった。

 2020年3月期の乗降客数は40空港で乗降客が前期を下回った。近年は、LCCの就航や訪日外国人の増加などで乗降客数が伸びていたが、急ブレーキがかかり、売上減の主因となった。

 空港ビル会社48社のうち、経常損益が判明した45社の経常利益の合計額は、前期比45.2%減の132億9,017万円だった。マイナス幅が最も大きかったのは、同83.4%減となった日本空港ビルデングで、全体の利益減少額の約6割を占めた。

 他方、経常利益額トップは、同3.9%減の39億7,544万円だった那覇空港ビルディングで、前期の3位から初のトップにランクインした。また、経常利益額の上位10社のうち8社が減益、経常損益の赤字は青森空港ビル、旭川空港ビル、壱岐空港ターミナルビルの3社だった。2020年は新型コロナの影響が拡大しており、2021年3月期の決算はさらに厳しくなる可能性がありそうだ。

 一方、JALが11月27日に発表した「JALグループ マンスリーレポート」によると、2020年上期(4月~9月)の国際線の旅客数は、累計で前年比97.7%減の11万2,083人にとどまっている。10月は同95.6%減の3万4,606人一方、国内線は10月に同47.0%減の173万634人まで回復したものの、上期の累計では同76.1%減の464万4,666人となった。

 また、ANAホールディングスが11月13日に発表した「ANAグループ実績 2020年9月」によると、2020年上期の国際線の旅客数は、前年比96.3%減の19万3,827人だった。方面別では「北米方面・ホノルル」が同99.2%減の6万7,808人、「ヨーロッパ方面」が同96.0%減の1万9,522人、「アジア・オセアニア方面」が同96.9%減の10万6,497人。また、国内線の上期の旅客数は、累計で同81.4%減の385万951人にとどまっている。

 足元で新型コロナの感染者数は増加傾向にあり、1日あたりの新規感染者数も第2波のピークを越えて推移している。航空業界の経営環境は依然として厳しい状況が続きそうだ。

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