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メインバンク社数トップ「三菱UFJ銀行」は11年連続シェア縮小、ネット銀行のシェアは0.13%

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2020/12/15 08:00

メインバンク社数トップは「三菱UFJ銀行」、11年連続のシェア縮小

 帝国データバンクは全国メインバンク動向調査(2020年)の結果を12月14日に発表した。2020年の全国メインバンク社数トップは「三菱UFJ銀行」で、企業数は9万8,120社となり、2009年の調査開始以降12年連続のトップ。しかし、社数は減少が続いているほか、全国シェアも6.74%と前年から0.06ポイント減少し、11年連続のシェア縮小となったほか、減少幅は全金融機関で最大となっている。

 2位は「三井住友銀行」の7万8,639社(シェア5.41%)。前年からシェアの変動はなかったものの、社数では約700社減少しており、これは集計開始以降で最大となる。3位以下はそれぞれ「みずほ銀行」(6万3,208社、シェア4.34%)、「りそな銀行」(3万356社、シェア2.09%)となり、上位4行はいずれも3メガなど都市銀行。このうち、りそな銀行は9位の「埼玉りそな銀行」(1万7,373社)と同様に全国シェアを拡大している。

 上位60位の金融機関のうち、シェアが拡大したのは15行、縮小したのは12行。このうち、「福岡銀行」(2万1,647社)はシェアを0.02ポイント拡大させ、合併等によるシェア拡大を除けば増加幅が全金融機関の中で最大となった。

 親和銀行と十八銀行(ともに長崎県)が経営統合して発足した「十八親和銀行」のメイン社数は1万4,095社(シェア0.97%)で全国18位に入った。九州を地盤とする地方銀行としては、福岡銀行、西日本シティ銀行(2万499社、シェア1.41%)に続き3番目に高くなっている。

業態別シェア1位は「地方銀行」の40.10%

 業態別に見ると、シェアが最も高いのは「地方銀行」の40.10%で、全業態のなかでは唯一2年連続で4割を超えた。前年比では0.03ポイント増加し、11年連続でシェアが拡大したものの、増加幅は直近5年間で最小だった。

 また、9地域中6地域で「地方銀行」がトップシェアとなり、うち4地域ではいずれも地域シェアを拡大させたが、中国・四国両地域では縮小した。都道府県シェアで最も高いのは「長崎県」の十八親和銀行で、県内シェア84.44%を占めた。

 九州地方を地盤とする福岡銀行のシェア拡大が続いた影響もあり、総じて地方銀行全体でシェアを拡大させた。「信用金庫」(シェア23.30%)も2年連続でシェアが拡大した。このほか、実店舗を持たずインターネットバンキングなどオンラインでの金融事業を主力事業とする「ネット銀行(新形態の銀行)」のシェアは0.13%(前年比+0.02ポイント)となり、調査当初の2009年(シェア0.01%)から10倍超に拡大した。

 県単位で拠点の集約化が続く「農協」(シェア1.22%)も09年から0.40ポイントの増加となり、地方銀行に次いでシェアの拡大幅は大きい。他方、全国で3メガを含む「都市銀行」のシェアは19.78%で、前年を0.04ポイント下回り過去最低を更新。「第二地方銀行」(シェア9.96%)は2年連続で1割を下回ったものの、4年ぶりに前年から縮小しなかった。「信用組合」(シェア2.47%)は2年ぶりのシェア縮小となった。

 「都市銀行」は9地域中3地域で地域シェアが縮小し、4地域で前年比横ばいとなった。特に縮小傾向が強いのが近畿で、前年から0.24ポイント減少している。代わって「信用金庫」が特にシェアを拡大させた。全国的に店舗統廃合や拠点撤退を進める都市部の都市銀行のシェアを、信用金庫や地方銀行など地域金融機関が侵食する構図が続いている。他方、北陸や四国では都市銀行の地域シェアが拡大するなどの動きもある。

 北海道では9地域で唯一「信用金庫」が地域トップシェアとなった。北洋銀行の道内シェアが高まるなか「第二地方銀行」とのシェア差は2019年には0.63ポイント差にまで縮小していたが、20年は0.69ポイント差と再び拡大した。

独立性を維持しながら連携、新たなアライアンスの動きも

 これまで活発化した地銀同士の経営統合に代わり、経営の独立性は維持しつつもハード・ソフトの共有で緩やかな連携を目指す動きが広がっている。

 千葉銀行など有力地銀が中心となり発足したTSUBASAアライアンスは、20年中も群馬銀行などが正式に参加を表明。単純計算では取引企業総数14万社に達する全11行の広域地銀グループに拡大し、これはりそなHD・関西みらいFGの約7万社を抜き、全国で1割近い取引企業シェアを有する日本最大の地銀連合となる。

 「第4のメガバンク構想」を掲げるSBI HDも、じもとHDが新たに参加するなどで取引企業総数は2万社に迫り、単独で地銀最大の取引企業数を有する福岡銀行の規模に比肩する。

 独立性を堅持した緩やかな地銀連合は、経営統合に比べて過当な低金利競争の緩和といった根本的な課題解決には至らないが、基幹システムや事務作業のプラットフォーム化などスケールメリットを生かした低コスト運営の実現と、各行それぞれが地域に根を張ったきめ細かな顧客対応の両立が可能な点は特徴的で、金融機関にメリットがあると帝国データバンクは分析する。

 中小企業では、事業承継や創業支援などコンサルティングメニューの充実など、低金利での融資以外に求める金融サービスのニーズが依然根強い。インターネットやスマートフォンの普及を背景に、IT技術を活用し店舗網を持たないネット銀行の攻勢も強まり、メインバンクとしてネット銀行を選択する企業も増加している。

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