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バイオベンチャーSpiber、「事業価値証券化」で250億円を調達

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2021/01/04 09:00

 Spiberは2020年12月30日、三菱UFJ モルガン・スタンレー証券をアレンジャーとして、「事業価値証券化(Value Securitization)」と呼ばれる資⾦調達⼿法によって総額250億円を調達した。

 このスキームは⼀般的なコーポレート・ローンとは異なり、Spiberの先進的な研究開発設備、タイ国における量産プラント等の有形資産に加え、同社の知的財産等の無形資産の価値を最⼤限活かし、⼤規模調達を実現するために設計されたもの。当初貸付⼈兼クレジット投資家として、2020年12月28日付で三菱UFJ銀⾏が参画。幅広いクレジット投資家が参加可能なこのスキームは、⼀般的な株式を通じた資⾦調達⼿法に加え、先進的な技術や知的財産に基づく卓越した研究開発や事業を推進するスタートアップの大規模調達における選択肢を拡げるとともに、日本におけるESG投資、インパクト投資を拡大・促進することに寄与するものとしている。

 Spiberは、今後も研究開発および事業開発の⾶躍的成⻑を推進・実現するため、この手法を⽤いた資⾦調達を継続していくとしている。調達した資⾦は、⽶国の穀物プロセッサー⼤⼿、Archer Daniels Midland Company(本社:⽶国・イリノイ州シカゴ)と共同で推進する、Brewed Proteinの⽶国での量産体制構築、新素材の研究開発などに充当する。同社は2020年9月に、米国での事業を担うSpiber Holdings America Inc.とSpiber America LLCを設立している。

 Spiberは2007年9月26日に設立。取締役兼代表執行役は関山和秀氏。Spiberは、構造タンパク質素材「Brewed Protein(ブリュード・プロテイン)」を開発する、⼭形県鶴岡市に拠点を置くバイオベンチャー。Brewed Proteinは、植物由来の糖類を主原料に使⽤し、微⽣物による発酵(ブリューイング)プロセスによって製造され、⽤途に応じて多様な特⻑を付与することができる。そのため、アパレル分野や輸送機器分野など、様々な産業における脱⽯油・脱アニマルのニーズに対し⼤きな役割を果たせる可能性を秘めている。同社は現在、構造タンパク質の発酵⽣産において世界最⼤規模の⽣産量を⾒込む量産プラントの建設をタイで進めており、2021年内に操業する予定だ。

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