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ラーメン店の倒産、初の年間40件超えで過去最多

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2021/01/14 10:00

 帝国データバンクの発表によると、2020年のラーメン店の倒産は46件となり、前年を10件上回って過去最多を更新した。昨年1~12月の間に発生したラーメン店の倒産は46件。2019年の36件を10件上回っているほか、過去20年間でも最多を更新した。倒産が年間40件を超えたのは2020年がはじめてとなり、コロナ禍でラーメン店の厳しい経営環境があらためて浮き彫りとなった。

 コロナ禍で外食需要が急減した中でも、Go To イート事業やテイクアウトサービスの拡充、消費者のニーズの変化などで一部の業態では需要が回復したが、麺類業態の回復は依然として鈍く、ラーメン(中華そば)は10月時点でも前年を下回る状況が続いている。

 ラーメン業態では、これまで参入障壁の低さを背景に様々な味や特徴を持つ新規店が次々とオープン。全国で2万店にのぼるラーメン店同士の消耗戦が年々熾烈化していた。また、原材料費や人件費などのコストアップ、「1000円の壁」といった消費者心理も背景に低価格・薄利経営での体力勝負が続いたことで、「六角家本店」(神奈川)など老舗店でも経営破綻する遠因にもなっていた。

 2020年はコロナ禍で外出自粛が広がったことで集客力が急激に低下するなど、経営環境が悪化。豚骨ラーメン店の「長浜将軍」(福岡)など、新興店から人気店、チェーン店でも経営が行き詰る事例が相次いでいる。

  ハンバーガー、すし、個食ニーズをとらえた焼肉などの業態では、テイクアウトやGo To事業による需要増を背景に前年を上回る好調ぶりを見せたが、ラーメンなど中華そばは3月以降前年を下回る水準が続くなど、麺類業態全体の不振が鮮明となっている。

 大手ラーメン店でも業績面で苦戦を強いられ、上場する主要ラーメンチェーンのうち、4社が20年度決算の前期比減収・経常赤字を予想。低価格ラーメンチェーンの幸楽苑と日高屋は、それぞれ通期で前年比2割超の大幅減収となる見通しだ。なかでも日高屋は、上場以降で初めて当期純利益が赤字に転落する。

 北陸地方を中心に「8番らーめん」を展開するハチバンは前年比3割の減収、JBイレブンも同1割超の減収を見込んでいる。いずれの店舗も、新型コロナによる限定営業や休業による客足減少の影響を大きく受けるなどして、例年に比べて厳しい業績推移を織り込んでいる。

 一方、ラーメン店「一風堂」を運営する力の源HDは、デリバリーへの対応を昨年からスタート。チェーン大手でも需要取り込みを狙ってデリバリー業態へのシフトを本格化させている。また、「ラーメン凪」を運営する凪スピリッツは、全国の有名ラーメン店の商品をネットで販売。ラーメン店経営をサポートするオイシードも、麺料理専門通販サイト「わーるどめん」を開設し、自宅で有名店のラーメンが楽しめるようになっている。

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