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早期・希望退職募集を開示した上場企業は93社、1000人超えは2社

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2021/01/22 09:00

 東京商工リサーチは、上場企業「早期・希望退職」募集状況を発表した。この調査は、早期・希望退職者募集の実施を情報開示し、具体的な内容を確認できた上場企業を対象に抽出したもので、実施が翌年以降の企業は除く。募集形態は「早期・希望退職」に加え、退職時に加算金を盛り込む退職勧奨や選択定年も含んでいる。

 2020年に早期・希望退職募集を開示した上場企業は93社。募集社数は、リーマン・ショック直後の2009年(191社)に次ぐ高水準で、前年の35社から2.6倍増と急増した。

 募集人数は、判明した80社で1万8,635人を数え、2012年(1万7,705人)を超え、募集社数と同様、2009年に次ぐ水準となった。募集を開示した企業は、直近の本決算で赤字が51社(構成比54.8%)と半数を超え、新型コロナウイルスの打撃で業績が悪化した上場企業が従来型の「赤字リストラ」に着手している実態が浮き彫りになった。

 早期・希望退職者募集を開示した93社の業種別は、最多がアパレル・繊維製品で18社(構成比19.3%)と約2割を占めた。次いで、自動車関連と電気機器が各11社(同11.8%)、居酒屋チェーンの運営会社を中心に、コロナ禍の影響が長引く外食と小売が各7社(同7.5%)、サービスが6社(同6.4%)と続いた。サービスの内訳は旅行関連、広告関連が各2社、そのほかウェディング、人材紹介各1社と新型コロナによる業績の悪化を要因とした企業で多発した。

 募集人数は、最多が日立金属の1,030人(21/3月期、22/3月期)。次いで、レオパレス21の1,000人、コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス900人、ファミリーマート800人(応募1,025人)の順で、500人以上の募集は計12社(構成比12.9%)だった。2019年は年間1,000人以上の大型募集は4社だったが、2020年は2社にとどまった。

 一方、募集人数が300人以下は66社(構成比70.9%)と7割を占めた。中堅企業の実施に加え、事業転換で部門の統合や縮小を図る大企業での小規模募集も目立った。

 2020年は年に2回募集した企業が8社あり、2019年の1社から急増している。ラオックスやアツギ、Success Holders(旧商号ぱど)など、コロナ禍で業績が急激に落ち込んだ業種で年に2度の募集が散見された。

 リーマン・ショック直後の2009年は、16社が複数回の早期・希望退職を募集した。当時は情報通信や小売、製造など、幅広い業種で行われた。2020年はアパレル・繊維と電気機器、広告など、新型コロナのあおりを受けた業種に集中。コロナ禍が長引くことで、2020年同様に年内に複数回の募集に踏み切る企業や2年連続で募集を行うケースが増勢する懸念がある。

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