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外食売上、2020年は過去最大の下落 食材卸業者は84%が減収、中でも酒類は93%が減収

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2021/02/06 13:00

 日本フードサービス協会が1月25日に発表した「2020年の外食産業市場動向調査」の結果によると、2020年の全体の売上高は前年比で84.9%にとどまり、平成6年(1994年)の調査開始以来で最大の下げ幅となった。月別では、緊急事態宣言が発出された2020年4月に前年同月比60.4%となり、単月として最大の下げとなった。その後、徐々に回復傾向をみせたものの、同年8月をピークとした第2波、同年11月以降の第3波の影響を受け、年間で大幅に落ち込んだ。

 業態別では、テイクアウト・デリバリー需要に支えられた「ファーストフード」が底堅く、売上高が前年比96.3%となった。また、ファーストフードの中でも「洋風」の売上高は同105.5%となり、コロナ禍でも売り上げを伸ばした。また、「和風」が同94.5%、「持ち帰り米飯・回転寿司」が同93.7%で推移した。そのほかの業態は、「ファミリーレストラン」が同77.6%、「喫茶」が同69.0%、「ディナーレストラン」が同64.3%、「パブレストラン・居酒屋」が同50.5など、軒並み大きなダメージを受けた。

 全体の客単価は前年比103.3%で、まとめ買いのテイクアウトなどにより、すべての期で前年を上回って推移した。業態別では、「ファーストフード」が同109.2%、「ファミリーレストラン」が同103.7%、「喫茶」が同103.1%、「ディナーレストラン」が同102.2%となったものの、「パブレストラン・居酒屋」が同96.3%と苦戦した。

 一方、帝国データバンクは、飲食店などと取引を行う食材卸事業者のうち、2020年度10月期までの決算が判明した5,000社を対象に業績を調査したところ、10月までの業績が前年度から「減収」となったのは84%だった。また、売り上げの減少幅は平均で前期比約2割に達しているほか、半減した企業も多く見られた。

 飲食店などと取引を行う食材卸事業者を業種別にみると、減収の割合が最も大きかったのは、居酒屋やバーなどが取引の中心だった「酒類の卸業者」(N=681)の93%だった。続いて多かったのは「生鮮魚介の卸業者」(N=1,649)の87%で、商材となる鮮魚が不漁に見舞われて供給体制が不安定だったことも影響した。そのほかは、「食肉の卸業者」(N=1,281)の84%、「野菜の卸業者」(N=1,195)の77%、「果物の卸業者」(N=282)の73%だった。

 また、減収となった4,300社のうち、利益動向が判明した企業約1,400社の最終損益は、「赤字」が32%、「減益」が58%で、「増益ほか」は10%にとどまった。

 新型コロナの拡大で飲食店の売上が落ち込む中、飲食店向けの卸業者も大きな影響を受けているようだ。

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