MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

景気の先行指標「工作機械・産業ロボット」の給与ランキング、ファナックから兼業組までチェック!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 景気の先行指標としてその業況に常に注目が集まるのが、工作機械・産業ロボット業界だ。関連各社の従業員年収を見ておこう。

工作機械・産業ロボットの受注は回復を見込む

 工作機械・産業ロボットは、自動車や電子機器などの製造現場に欠かせない。モノづくりニッポンの原点といっていいだろう。切削や研削、穴あけなどの各種加工を手がける工作機械は、機械をつくる機械であることから“マザーマシーン”と呼ばれる。

 産業ロボットでは、「溶接・塗装・組立て」といった人間の腕や手の動きを再現する多関節ロボットに加え、電子部品をプリント基板に載せる電子部品実装機が主力製品になっている。

 その工作機械・産業ロボット各社の経営成績は、自動車や電子機器、航空・宇宙、半導体製造装置業界などからの受注動向に大きく左右される。顧客業界・企業が将来の販売増に向けて設備投資を増やせば受注増となり、その逆もある。好不況という製造業の業況を先取りすることから「景気の先行指標」として注目されるわけだ。

 工作機械の2020年受注総額はおよそ9000億円。19年の1兆円3000億円弱からは大幅に落ち込んだが、21年は19年とほぼ同レベルへの回復を見込んでいるようだ。

ファナック、ハーモニック、ミクロン精密、和井田製作所の給与は?

 受注型産業として景気変動を受けるだけに、経営成績のブレは大きい。従業員年収へも影響するのだろうか。

 工作機械の頭脳ともいうべきNC(数値)制御で世界トップ、産業ロボットでも世界大手のファナック(6954)見てみよう。トヨタ自動車(7203)を上回る強固な財務体質を誇る同社も、米中貿易摩擦の激化やコロナ禍などで売上高が減少。その影響を受けて、従業員平均年収や経営陣(社内取締役)の年俸も下降した。

 具体的にいえば、製造現場の人件費である「労務費」や、営業管理部門の「給与賞与」の支払総額が減少。とくに「賞与」の減額が目立った。そのため、国内企業としては高水準を維持しているものの、従業員平均給与は1300万円台から1200万円台に下落した。

 10人前後の社内取締役に対する報酬総額も「31.2億円→34.7億円→20.9億円」 で推移。20年3月期は前期に比べて平均額9000万円に迫る減額。1億円プレーヤーも2人少なくなった。経営トップの年俸推移は「5億6200万円→6億2300万円→3億6100万円」である。

 経営成績による年収のアップダウンはファナックに限らない。工作機械部品を手がけるハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)と研削盤のミクロン精密(6159)も、20年決算期の最終損益(純利益)の赤字化や減額を受けて、「賞与」と「労務費」の支給総額が下降。結果的に平均給与が大幅ダウンになった。

 一方、研削盤の和井田製作所(6158)は、売上高や純利益水準の上昇もあって、20年決算期の平均給与は、18年に比べて200万円を超す増額になっている。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

著者プロフィール

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

All contents copyright © 2007-2021 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5