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中古戸建、首都圏の成約件数が過去最高を更新 テレワーク普及で住居の売却を進める動きも

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2021/03/06 11:00

 公益財団法人 東日本不動産流通機構(通称 東日本レインズ)は1月22日、「首都圏不動産流通市場の動向 2020年」を発表した。

 2020年(1月~12月)の首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)の中古マンションの成約件数は前年比6.0%減の3万5,825件で、2年ぶりに前年を下回った。地域別では、東京都が同6.8%減の1万8,645件、神奈川県が同4.5%減の8,767件、埼玉県が同3.9%減の4,159件など、すべての都県・地域で前年を下回った。また、新規登録件数は同11.3%減の18万1,750件で2年連続の減少となり、すべての都県・地域で減少した。

 成約物件の1平方メートル当たり平均単価は同3.2%上昇して55万1,700円、成約物件価格の平均は同4.6%上昇して3,599万円となり、ともに8年連続で上昇。平均単価についてはこの8年で44.5%上昇したほか、すべての都県・地域で上昇するなど底堅く推移した。平均築年数は26.83年で、前年25.84年から経年化が進んだ。

 2020年の首都圏の中古戸建住宅の成約件数は前年比2.4%増の1万3,348件で、2年連続で前年を上回り、2016年の1万3,195件以来4年ぶりに過去最高を更新した。地域別では東京都が同2.4%減の4,046件にとどまったものの、その他の地域では前年を上った。また、新規登録件数は同11.2%減の6万4,396件で4年ぶりに前年を下回り、都県・地域別で減少した。成約物件の平均価格は同0.2%下落して3,110万円となり、2年連続で前年を下回った。平均築年数は21.62年で、前年の21.38年から経年化が進んでいる。

 首都圏の中古戸建住宅は新規登録物件が減少する中、成約件数が増加しているようだ。

 一方、株式会社リクルート住まいカンパニーは、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)在住の20歳から69歳の男女のうち、過去1年以内に居住用不動産の売却を検討し、情報収集、仲介会社へ問い合わせ、訪問査定、媒介・代理契約、売却のいずれかの行動を起こした621名を対象に、「住まいの売却検討者&実施者調査」を実施し、その結果を2月19日に発表した。本調査の調査期間は2020年12月15日から18日。

 不動産の売却完了率を調べると、売却が完了したのは46.6%だった。売却を検討した時期で比較すると、コロナ感染症拡大前の2020年3月以前から売却を検討していた人が43.1%、コロナ感染症拡大した2020年4月以降に売却を検討していた人が56.4%で、コロナ拡大以降に売却を検討した人ほど売却完了率が高かった。

 売却タイプ別の売却完了率は、買い替えが51.7%、その他(相続など)が39.7%。他方、売却が完了していない221名の行動を調べると、売却活動を「促進」している人が61.5%を占めたが、内見をやめるなど「抑制」している人が7.7%、売却の検討を中止するなど「休止」した人が30.8%だった。

 コロナ感染拡大によって、売却の検討行動が促進された335名に理由を複数回答で聞くと、「もっと住みやすい住まいに住み替えたいから」が34.3%、「買い手がつかなくなる前に売りたかったから」が31.0%、「今後さらに価格が下落すると思ったから」が28.7%で多かった。

 また「テレワークに適した環境に住み替えたいから」という回答も24.8%あった。「すぐにお金にする必要が生じたから」が21.8%、「ローンの支払いが負担になった・困難になった」が21.5%など、切実な理由で売却を進めた人もいた。

 2020年はコロナ感染症が拡大する中、理由はそれぞれだが住まいの売却を進めた人が多かったようだ。

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