MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

金融機関のビジネス目標「顧客体験向上」が後退、「新たなテクノロジーの実装」が1位に

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2021/03/23 09:00

 セールスフォース・ドットコムは、「金融サービス業界のトレンド」と題した調査レポートで、世界規模のパンデミック発生が引き起こした急激な変化へ対応する金融機関のトレンドを明らかにした。

 北米、南米、欧州、アジア太平洋地域の保険、リテールバンキング、ウェルスマネジメント分野のグローバルリーダー約2,800人として、パンデミック前とそのおよそ1年後という、2つの大きな節目に調査を実施。日本からの回答者は200人に上った。

 パンデミックはあらゆる産業を一変させ、金融サービスも例外ではない。68%の顧客が、新型コロナウイルスの影響で企業に高いデジタル能力を期待するようになったと回答している。

 パンデミック前には最優先のビジネス目標であった顧客体験向上の取り組みは5位に後退し、デジタル需要の急増に対応する新たなテクノロジーの実装が1位となった。金融機関が全面的に顧客中心と考えている消費者や法人顧客は27%で、金融機関がこの危機に最善を尽くして対応したと考える顧客の割合は、それを下回り23%となった。

 80%の顧客は、企業が提供する製品やサービスと同じくらい、その企業が提供する体験を重視しており、顧客の3人に2人は、自分のニーズや期待事項を企業に理解してほしいと考えている。

 今回の調査では、長期的な視点をもつ金融機関は、短期的な視点をもつ競合他社よりも一歩先に進んでいることが明らかになった。安定派に比べると、成長派は顧客への支援対策をパーソナライズする傾向が12%多く、UXの改善に取り組む傾向が24%多くなっている。

 人工知能(AI)や自動化などのテクノロジーは、顧客の期待と金融機関が提供できるものとの間のギャップを埋めるのに役立つ。リテールバンキング分野であれば、過去の行動に基づく口座振替の自動化などが考えられる一方、保険分野であれば、大量のリソースが必要な手作業から発生する保険金請求業務の自動化が考えられる。

【調査手法】
 Salesforce Researchは、このレポートのデータを2回の二重盲検調査を通して取得。1回目は2019年11月12日から12月12日にかけて実施し、北米、南米、欧州、アジア太平洋地域の保険、リテールバンキング、ウェルスマネジメント分野のリーダー1,400人から回答が寄せられた。2回目は2020年8月21日から9月21日にかけて、同地域、同業種のリーダー1,360人を対象としている。回答はすべてサードパーティのパネルプロバイダーによって収集されたもので、Salesforceの顧客に限定されない。

 この調査では、オーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、日本、オランダ、ニュージーランド、北欧諸国、スペイン、英国から回答が寄せられた。

【関連記事】
三菱UFJ銀行、「インパクト投資の運用原則」に民間金融機関としてはじめて署名
分散型金融(DeFi)を推進する業界団体「Japan DeFi Alliance(JDA)」設立
三井住友銀行、基本的な取引はデジタル化、手数料優遇で顧客のデジタルシフトを促進

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク


All contents copyright © 2007-2021 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5