日本銀行は、2020年10月に「中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する取り組み方針」を公表した。CBDC(Central Bank Digital Currency)とは、既存の中央銀行預金とは異なる、新たな形態の電子的な中央銀行マネー。 CBDCは中央銀行の負債であり、決済の手段として用いられ、当該国の法定通貨建てで発行されることを通じて価値尺度として機能する。
日本銀行は現時点ではCBDCを発行する計画を持っていないが、実証実験を含め準備を進めていく方針を明らかにしている。今回「中央銀行デジタル通貨に関する連絡協議会」設置し、3月26日に第1回会合を開催した。

協議会のメンバーは以下のとおり。事務局は、日本銀行決済機構局に置かれる。
・民間事業者
全国銀行協会、全国地方銀行協会、第二地方銀行協会、国際銀行協会、全国信用金庫協会、全国信用組合中央協会、全国労働金庫協会、日本証券業協会、日本資金決済業協会、電子決済等代行事業者協会、Fintech協会、金融情報システムセンター
・金融庁総合政策局政策立案総括審議官
・財務省大臣官房審議官(理財局担当)
・日本銀行決済機構局長
概念実証では、CBDCの基本機能について検証するフェーズ1を2021年4月に実施。その後、周辺機能について検証するフェーズ2に移行する予定だ。
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