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太陽光関連業者の倒産件数、やや減少も高止まり 負債総額は前年比2倍の486億円に

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2021/05/01 12:00

 帝国データバンクは4月14日、「太陽光関連業者の倒産動向調査 2020年度」の結果を発表した。調査における太陽光関連業者は太陽光発電システム販売や設置工事、太陽光パネル製造やコンサルティングなど関連事業を手掛ける事業所で、同事業を本業としない事業所も含んでいる。

 2020年度(2020年4月~2021年3月)に発生した太陽光関連業者の倒産件数は79件で、2年連続で減少した。過去の推移は、2006年度から2013年度にかけては20件未満で推移していた。2014年度になると28件に増加し、2015年度が38件、2016年度が78件、2017年度が82件、2018年度が96件でピークをつけた。その後、2019年度が81件、2020年度が79件で減少傾向にあるものの、倒産件数は高止まりしている。

 2020年度に倒産した事業所の負債総額は486億5,000万円で、前年度の237億1,900万円から大幅に増加した。2006年度以降の負債総額は、2016年度の363億4,300万円がこれまでの最高だったが、2020年度はこれを上回った。1月以降、負債100億円を超える大型倒産が2件発生するなど、年度末にかけて大型倒産が相次いだことが影響した。

 2020年度に倒産した事業所の従業員規模は、「10人未満」が63件で全体の79.7%を占めた。以下、「10人~50人未満」が14件(同17.7%)、「50人~100人未満」が2件(同2.5%)で続き、「100人以上」はゼロだった。

 なお、2006年4月から2021年3月までに発生した562件の倒産の内訳を見ると、要因別では「販売不振」が406件で全体の72.2%を占めた。そのほかは、「その他の経営計画の失敗」が36件(構成比6.4%)、「放漫経営」が28件(同5.0%)、「経営多角化の失敗」が13件(同2.3%)で続いた。

 太陽光関連業者の倒産件数が高止まりしている要因の1つに、買取価格の低下がある。2012年に始まった固定価格買取制度(FIT)では、事業用太陽光の買取価格は2012年度が1キロワット時あたり40円だった。

 しかし2021年度の買取価格は「10キロワット以上50キロワット未満」で同12円、「50キロワット以上250キロワット未満」で同11円、「250キロワット以上」では入札により決定し、第8回入札は同11円、第9回入札は同10.75円、第10回入札は同10.5円、第11回入札は同10.25円だった。

 また、住宅用太陽光(10キロワット未満)は2012年度が同42円だったが、2021年度は同19円と大幅に低下している。なお、事業用太陽光については、2025年度の目標買取価格は同7円となっている。

 太陽光発電事業は買取価格が低下する中で、小規模事業者を中心に淘汰が進んでいるようだ。

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