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リスク管理債権は前年比16%増、貸倒引当金は最多の87行で積み増し

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2021/06/03 09:00

 東京商工リサーチは、「リスク管理債権状況」調査の結果を発表した。コロナ禍で企業業績は厳しさを増すが、企業倒産は記録的な低水準にとどまっている。そうしたなか、国内の107銀行の2021年3月期で「リスク管理債権」は7兆6,831億円(前年比16.0%増)と急増、2年連続で前年を上回った。

 また、倒産や債務整理などで債権回収できない場合に備えた「貸倒引当金」は3兆6,450億円(同24.6%増)に達し、前年より貸倒引当金を積み増した銀行は87行(構成比81.3%、前年61行)と過去最多を記録した。

 新型コロナウイルス感染拡大が長引き、景気の先行きも不透明さを増している。国内107銀行のうち、リスク管理債権が前年を上回ったのは大手行5行、地方銀行54行、第二地銀29行の計88行で、前年の61行の1.4倍に増えている。

 「貸倒引当金」の合計は、3年連続で前年を上回った。貸倒引当金の積み増しは、大手行6行、地方銀行54行、第二地銀27行の合計87行(前年61行)で、107行の8割(構成比81.3%)を占め、調査を開始した2008年3月期以降では2009年同期の67行を上回り最多を更新した。

 2020年5月、民間金融機関でもコロナ対策として中小企業の資金繰り支援で「実質無利子・無担保」の貸出が開始された。107行の2021年3月期の「貸出金」合計は573兆5,631億円(前年比3.3%増)に拡大し、2012年同期から10年連続で前年を上回っている。

【調査概要】
この調査は、国内107銀行の2021年3月期決算(単独)で、「リスク管理債権」(破綻先債権、延滞債権、3カ月以上延滞債権、貸出条件緩和債権)、および「貸倒引当金」を集計し、分析した。銀行業態は、1.埼玉りそなを含む大手行7行、2.地方銀行は全国地銀協加盟行、3.第二地銀は第二地銀協加盟行。

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