MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

障害者雇用の実態調査 法定雇用率引き上げで企業の36%が「雇用増やす」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2021/07/03 11:00

 3月1日から、障害者の職業の安定を図ることを目的とする法律「障害者雇用促進法」の改正により、障害者の法定雇用率が0.1%引き上げられた。これにより、法定雇用率は、民間企業が2.3%、国及び地方公共団体等が2.6%、都道府県等の教育委員会が2.5%となる。

 法定雇用率とは、障害者雇用促進法に基づいて、すべての雇用者のうち障害者をどのくらいの割合で雇う必要があるかを定めた基準のこと。一定の人数以上の労働者を雇用している民間企業、国、地方公共団体が対象になる。今回の改正では、障害者を雇用しなければならない民間企業の範囲が、従業員45.5人以上から43.5人以上に引き下げられた。

 該当する事業者には、毎年6月1日時点の障害者の雇用状況をハローワークに報告することや、障害者の雇用の促進と継続を図るための「障害者雇用推進者」を選任することなどが求められる。法定雇用率未達成企業(常用労働者100人超)は、納付金として不足1人当たり月5万円が徴収され、法定雇用率達成企業は、超過1人当たり月2万7,000円の報奨金が支給される。

 一方、株式会社リクルートスタッフィングは、障害者を雇用している企業(従業員数25人~5,000人以上)における経営者、人事・労務担当者、総務担当者711名を対象に、「障害者雇用の実態調査」を実施し、その結果を6月23日に発表した。調査期間は6月5日から7日。

 法定雇用率引き上げを受け、障害者雇用への取り組みについて聞くと、「今までよりも障害者雇用数を増やす予定」が36.0%、「今までと同程度の障害者雇用数を維持する予定」が50.6%で、障害者の雇用に前向きな企業が多かった。「今までよりも障害者雇用数を減らす予定」は2.0%、「検討中」は11.3%だった。

 障害者雇用を推進して良かった点を聞くと、多い順に「従業員における障害者への理解が深まった」(45.7%)、「障害者と一緒に働ける環境が整ってきた」(33.1%)、「ダイバーシティが推進された」(25.9%)、「人手不足が解消された」(19.3%)、「企業イメージが向上した」(14.1%)、「業務の切り出しが進んだ」(12.1%)となった。

 他方、課題について聞くと、「障害者の方に任せる仕事の切り出しが難しい」(42.8%)、「就業場所の確保が難しい」(34.0%)、「業務マネジメントが難しい」(26.6%)、「現場のメンバーのサポートが必要になり生産性が下がる」(20.4%)、「採用基準を定めにくい」(19.3%)の順で多かった。

 障害者雇用促進法改正で障害者の雇用が促進されているものの、現場では仕事の進め方などに課題もあるようだ。

【関連記事】
非正規雇用の新規就業、3割が「難しい」 一方、派遣のメリットは「希望に合わせて働ける」
障害者の採用、厚労省が6都県の教育委員会に勧告 今春からは民間企業の雇用率も引き上げへ
ハローワーク経由、障害者の就職が過去最高  一方で、所得環境は厳しいまま

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク


All contents copyright © 2007-2021 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5