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要介護・要支援認定者数が増加傾向 新設介護事業者数も前年比10.3%増の2,746社に

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2021/07/03 12:00

 厚生労働省が公表している「介護保険事業状況報告の概要 令和3年3月暫定版」によると、3月末時点の介護保険の第1号被保険者数は3,579万人で、前年同月の3,554万人を上回った。介護保険の第1号被保険者は65歳以上の人が該当し、要介護認定または要支援認定を受けたときに介護保険から介護サービスを受けられる。介護保険には「第2号被保険者」もあるが、介護保険から介護サービスを受けられるのは、がん(末期)や関節リウマチ、筋萎縮性側索硬化症など、加齢に伴う特定疾病が原因の場合に限られる。

 3月末時点の介護保険における要介護(要支援)認定者数は681万8,000人で、そのうち男性が216万人、女性が465万8,000人で、第1号被保険者に対する65歳以上の認定者数の割合は、約18.7%となっている。前年同月の要介護(要支援)認定者数は668万6,000人で、そのうち男性が211万人、女性が457万7,000人。第1号被保険者に対する65歳以上の認定者数の割合は、約18.5%だった。高齢化が進む中、要介護(要支援)認定者数は増加傾向が続いているようだ。

 一方、東京商工リサーチは6月17日、「2020年 老人福祉・介護事業者 新設法人調査」の結果を発表した。同社の企業データベースから、2020年(1月~12月)に全国で新しく設立された「老人福祉・介護事業」(以下、介護事業者)を抽出したところ、前年比10.3%増の2,746社となった。

 新設数は、コロナの影響もあって6月まで前年を下回っていたが、7月以降は一転して増加し、6カ月連続で前年同月を上回った。新設した介護事業者の中には、コロナ禍で倒産した事業者に代わり、介護サービスを維持するため開業したケースも見られた。

 過去10年間の新設法人数は、2013年の3,773社が最も多かった。しかし、2015年度の介護報酬のマイナス改定や人手不足が影響し、2014年から5年連続で減少していた。その後、介護市場の拡大に支えられ、2018年を底に2年連続で前年を上回った。

 業種別の新設法人数は、社数が最も多かったのは「訪問介護事業」の2,216社で、前年比9.5%増加した。増加率が最も高かったのは、デイサービスなどの「通所・短期入所介護事業」で、社数は374社だが同37.5%増加した。「有料老人ホーム」は73社で同14.1%減少、認知症グループホームなどの「その他」は83社で同23.1%減少した。

 なお、同社によると、2020年の「老人福祉・介護事業者」の倒産は前年比6.3%増の118件、休廃業・解散は同15.1%増の455件で、そろって過去最多を更新した。

 高齢化社会で市場が拡大する中、新設介護事業者数が増える一方で経営基盤がぜい弱な介護事業者には淘汰の波も押し寄せているようだ。

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