MONEYzine(マネージン)

テーマ別に探す

東京海上日動・東京海上ディーアール・京大、気候変動下における洪水リスク評価手法の開発で共同研究

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2021/08/04 08:00

 東京海上日動火、東京海上ディーアール(以下、TdR)、京都大学防災研究所は、気候変動下における洪水リスク評価手法の開発と実用化に向けた共同研究を開始した。

 近年、豪雨による洪水が多発し、日本各地で甚大な被害が発生している。さらに、気候変動の影響によって産業革命以前より世界の平均地上気温が4℃上昇した場合、21世紀末の日本の洪水発生頻度は、20世紀末と比較して約4倍に増加すると予測されている。国土面積の10%に相当する洪水氾濫域に、総人口の約50%、総資産の約75%が集中する日本においては、社会全体で気候変動による水災害の脅威を認識し、産官学連携による将来予測に基づく水災害対策の促進や実現に向けた取組が必要とされている。

 国土交通省は、2020年に、気候変動の影響や社会状況の変化を踏まえ、河川の流域のあらゆる関係者(国、自治体、企業、住民)が協働して流域全体で行う治水対策「流域治水」(1)への転換を打ち出した。この中で、流域の企業や事業者が経済活動や事業を継続する上で必要な真のリスク情報として、従来の避難目的のハザードマップだけでなく、降雨の頻度に応じた様々な規模の浸水ハザード・リスク情報の周知と共有が必要であるとされている。そして、2021年5月に公表された「水災害リスクを踏まえた防災まちづくりのガイドライン」(2)では、地域ごとの水災害リスクを評価し、まちづくりの方向性を決定するため、水災害リスクごとの防災・減災対策によるリスク軽減の考え方や手法が示された。

 東京海上日動では、これまで一部地域に於いて現在および気候変動下における確率論的浸水ハザード評価手法の考案・実装に取組んできたが、「流域治水」や「水災害リスクを踏まえた防災まちづくり」の観点で、全国の流域を対象とした企業の減災防災・投資促進に資するリスク評価手法の構築が急務と考え、東京海上日動・TdR・京都大学防災研究所の3者は、気候変動下における洪水リスク評価手法を開発するため、研究をスタート。京都大学防災研究所が開発を進めている「全国版 RRI モデ ル3」を用いて、以下の研究を進める。

1. 気候変動下における洪水リスク評価手法の開発
気候変動の影響により激甚化する洪水に対して、降水量などの将来気候予測データを用いて気候変動下 における洪水リスク評価を行う。

2. 多段階リスク明示型の洪水リスク評価手法の開発
京都大学防災研究所が開発を進めている最新の知見を反映した洪水モデルを用いて、ハザードマップが 作成されていない中小河川を含め、どの領域がどの程度氾濫するかという治水安全度が把握できる多段 階リスク明示型の洪水リスク評価手法を開発する。

 今後、3者は、研究成果に基づく洪水リスク情報を、企業や自治 体などに広く提供することで社会の災害レジリエンスの強化に努める。

【関連記事】
AIG、台風など大規模自然災害による損失15億~17億ドルの見通し
損保ジャパン日本興亜、大規模災害の早期対応に「RPA」を活用、事務処理を高速化
災害対策で20・30代が重視するのは「モバイルバッテリー」、意外と進んでいない企業のリスク対応

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク


All contents copyright © 2007-2022 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5