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大手居酒屋チェーン、コロナで1,048店舗が閉店 一方、飲食店の倒産件数は各種支援で低水準に

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2021/08/07 11:00

 東京商工リサーチが7月8日に発表した「大手居酒屋チェーン 店舗数調査」の結果によると、東京証券取引所に上場している大手居酒屋チェーン14社の3月末時点(決算期により1月末を含む)の店舗数は6,152店だった。2019年12月末の店舗数は7,200店で、コロナ禍で1,048店(14.5%減)が減少した。

 2019年12月末の7,200店を起点に店舗数の推移を見ると、1回目の緊急事態宣言が解除された直後の2020年6月末は6,646店で一気に撤退が進んだ。その後は、2020年9月末が6,479店、2020年12月末が6,323店で、四半期ごとに100店から200店のペースで閉店が続いている。

 一部の居酒屋チェーンは、唐揚げ専門店やハンバーガー店など、従来の居酒屋業態のほかに、新たな業態へ資源を投入している。しかし、緊急事態宣言の発令に伴うアルコール飲料の提供停止や、歓送迎会など書き入れ時の宴席需要の消失などで厳しい経営環境が続いている。コロナ禍前の需要の回復には時間を要する可能性があり、同社は今年の年末には5,000店台半ばまで店舗数が減る可能性もあると予想している。

 一方、東京商工リサーチが7月6日に発表した「2021年上半期(1月~6月) 飲食業の倒産動向調査」の結果によると、2021年上半期の飲食業倒産件数(負債1,000万円以上)は330件で、前年同期比で21.0%減少した。

 前年同期を下回ったのは3期ぶりで、2007年同期以降の15年間では、2015年同期の312件に次ぐ2番目の低水準にとどまった。前年同期は人出不足に加え、1度目の緊急事態宣言の発令で418件と高水準で推移していた。資本金別では、個人企業を含む「資本金 1,000万円未満」は288件で倒産全体の87.2%を占め、「資本金 1億円以上」は2020年同期以降、2年連続で発生していない。

 倒産した330件を業種別に見ると、日本料理店や中華料理店、ラーメン店、焼肉店などの「専門料理店」が91件で最も多かった。次いで、「酒場・ビヤホール(居酒屋)」が79件、「食堂,レストラン」が52件、「喫茶店」が34件で続いた。

 倒産件数のうち、新型コロナ関連倒産は145件(構成比43.9%)で、コロナ禍の長期化が経営に深刻な影響を与えている。新型コロナ関連倒産が占める構成比を業種別に見ると、「そば・うどん店」が60.0%(関連倒産3件)、「酒場・ビヤホール(居酒屋)」が59.4%(同47件)、「持ち帰り飲食サービス業」が50.0%(同4件)で5割以上を占めた。

 飲食店に対する協力金などにより、倒産件数はある程度抑制されている。しかし、コロナ禍でのテレワークや外出自粛、酒類提供の停止などが業績に大きな影響を与えており、引き続き厳しい経営を強いられている事業者も少なくなさそうだ。

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