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コロナ禍で40-50代の「社会的成功者」にストレス増【働く人のメンタルヘルス実態調査】

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2021/09/17 18:00

 NTTデータ経営研究所は、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが提供する「NTTコム リサーチ」登録モニターを対象に、「働く人のメンタルヘルスとサービス・ギャップの実態調査」を実施した。

 この調査では、メンタル不調者のうち、コロナまん延以降にストレスや悩みが増加した人の実態を明らかにすることを目的とした。また、メンタルヘルス領域におけるサービスのうち、多くの企業において実施されているストレスチェックテストと社内外の相談窓口へ着目し、サービス・ギャップの実態を明らかにする。

 特に心理的に影響力の大きいと考えられる「期待」と「抵抗」、また、周辺領域として関連すると考えられる、認知度と利用状況についても明らかにするため調査を行った(図表1参照)。

図表1
図表1

調査結果概要

  1. 働いている人の約2人に1人において精神的健康度が低く、うつ病や不安障がいなどの精神疾患を発症するリスクが高いことが判明。そのうち、コロナのまん延以降、ストレスや悩みが増加したと回答した人は6割。
  2. 特に新型コロナウイルスのまん延以降にストレスや悩みが増加した人は、長く企業に勤め、テレワークを定期的に行える環境におり、同居者もいる40-50代だった。生活が安定しており社会的に成功しているように見える人々に特にストレスや悩みが増加していることが明らかとなった。
  3. 一方、このような人々の相談窓口の利用率は3割程度と低く、サービス・ギャップが生じている。相談内容が周囲に漏れるのではないかという不安や、相談窓口に携わる専門家やそこで実施される内容が分からないことによる抵抗感、そして相談窓口に対する認知率の低さなどの心理的要因が影響している。
  4. 健康経営の一環で多くの企業がメンタルケアサービスを提供しているにも関わらず、利用されない要因として損失回避や認知不協和、限定注意などの認知バイアスが関わっている可能性があるため、ナッジの活用を含めた行動デザインによりサービス利用を促すアプローチが必要だと考えられる。なお、ナッジとは、行動科学に基づいて望ましい行動をとれるように人を後押しするアプローチのこと。

 このようにケアが必要な状況にもかかわらず、サービスを適切に利用できない状況を「サービス・ギャップ」という。

 「サービス・ギャップ」が生じる心理的な理由としては、「メンタルヘルスケアサービスを利用してもメリットや効果が得られるとは思えない」という期待感のなさと、「利用すること自体にリスクや不安、懸念を感じる」という抵抗感が大きいと考えられる。

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