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最低賃金、全国加重平均額が930円に上昇 企業の50.1%が「経営全体に影響がある」と回答

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2021/09/24 11:00

 厚生労働省は、都道府県労働局に設置されている地方最低賃金審議会が答申した「令和3年度の地域別最低賃金の改定額(以下 改定額)」を取りまとめ、その内容を8月13日に発表した。

 改定額は、7月16日に厚生労働大臣の諮問機関である中央最低賃金審議会が示した「令和3年度地域別最低賃金額改定の目安について」などを参考に、各地方最低賃金審議会が調査・審議して決めた。

 47都道府県の改定額の全国加重平均は930円で、改定前の902円を28円上回った。28円の引上げは、昭和53年度に目安制度が始まって以降で最高額となる。最低賃金は47都道府県すべてで引き上げられ、引き上げ額は28円が40都道府県、29円が4県、30円が2県、32円が1県だった。

 都道府県別の改定額を見ると、最も高かったのは東京都の1,041円で、1,000円を超えたのは東京都と神奈川県(1,040円)だけだった。最も低かったのは高知県と沖縄県の820円で、初めてすべての都道府県で最低賃金が800円を超えた。改定額は10月1日から10月上旬までの間に順次発効される予定。

 一方、株式会社リクルートは、同社が運営する採用担当者向けサイトのメールマガジン会員860名を対象に、最低賃金引上げの影響についてアンケート調査を実施し、その結果を9月9日に発表した。アンケート実施期間は8月20日から27日。

 最低賃金引き上げの影響を聞くと、「事業計画など、経営全体にかかわる影響がある」が50.1%を占め、「採用計画の変更など、経営の一部に影響がある」の19.4%を合わせると、約7割の企業が影響を受けていた。「若干の賃金変更はあるが、経営への影響は小さい」は20.1%、「全く影響はない」は10.3%だった。

 回答の傾向を業種別に見ると、「事業計画など、経営全体にかかわる影響がある」の割合が全体平均の50.1%を5ポイント以上上回ったのは「サービス業」(59.7%)と「小売業」(57.4%)で、最低賃金改定の影響を大きく受けていた。影響が少なかったのは「医療・福祉関連業」(40.4%)などだった。

 政府は最低賃金について全国加重平均が1,000円になることを目指している。企業は賃金の引き上げとともに、経営強化に向けて生産性の向上も必要になりそうだ。

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