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FXのリスクの考え方【その1】 
調子に乗って失敗すると再起不能

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2008/01/31 10:00

 FXのメリットであるレバレッジ。レバレッジを上手に活かすことができれば大きく儲けることができ、FXは魅力のある商品に感じるだろう。しかし相場が自分の思惑とは異なる方向に向かうと、事情がまったく異なってしまう。今回はレバレッジのリスクについて説明したいと思う。

レバレッジ大きすぎると大損する可能性も

 外国為替証拠金取引(FX)は魅力的なものであるが、良い面ばかりではなくさまざまなリスクもある。商品性およびリスクについて理解、納得した上で取引したい。

 FXには「リスク」と一言にいっても、価格変動リスク・金利変動リスク・信用リスク・流動性リスク・資産保全リスク・個人情報の管理リスクなどさまざまなリスクが存在する。その中で、今回は誰もが気になる価格変動リスクについてレバレッジを含めてお話したい。

 為替相場は24時間変動している。当然のことだが予想と反対に進んだ場合にはいつ何時でも為替差損が発生することがある。外貨預金や外貨債券に投資する場合は元本に相当する円価をすべて払い込んでいるので為替変動により円価では為替差益差損が生じるが、購入した外貨額には変動はなく失うこともない。

 一方、FXでは払い込んでいるお金は担保としての証拠金であり、実際の取引金額(想定元本)の為替変動で差損が出て証拠金に不足が生じれば想定元本も消滅することにもなる。

 想定元本は証拠金を担保としてお金を借り入れて造成する。小さな証拠金で大きな想定元本に作り出すことができる(レバレッジ効果=テコの原理)。想定元本に比べて証拠金の額は小さいため、相対的に大きなポジションを持てば小さなマーケットの動きによって口座の資産価値は大きく変動することとなる。

 例えば、1ドル100円の時に証拠金が100万円のケースで考えてみよう。

 レバレッジ1倍なら5万円の差益だが、もしレバレッジ100倍に設定していたら、500万円の差益が出る。レバレッジを活かすことで100万円の証拠金から500万円の益=500%の益が出ることにもなる。外国為替証拠金とは本当に儲かって魅力のある商品だと思ってしまう。


 ただ逆に相場が自分の思惑とは異なる方向に向かった時(ここでは円高方向へ向かった時)は、事情がまったく異なってしまう。

レバレッジ100倍なら1%の為替変動で証拠金すべてを失う

 レバレッジ1倍なら1万ドル保有なので、1ドルゼロ円まで元本は失わない。2倍の2万ドルなら50円の円高で100万円の証拠金を失ってしまう。5倍なら20円、10倍なら10円、100倍なら1円の円高で証拠金の100万円を失う。1円程度なら1日と言わず数時間でも変動するので一瞬のうちに100万円を失うこととなる。

 思う方向へ行けば500万円も儲けることができるが、意に反した動きとなれば一瞬に100万円を失うことにもなるのがレバレッジの魅力でもあり怖さでもある。

 簡単に計算するなら、レバレッジ1倍では為替が購入時から100%、2倍なら50%、10倍なら10%、100倍なら1%の為替変動で証拠金すべてを失うこととなる。100をレバレッジで割った金額が証拠金をすべて失う為替変動率だ。

 それではどれくらいのレバレッジが適当なのだろうか?


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著者プロフィール

  • 野村 雅道(ノムラ マサミチ)

    1979年東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。1982年ニューヨーク支店にて国際投資業務、外貨資金業務、外国為替業務に携わる。1985年帰国後、本店にて外国為替チーフディーラーとして活躍。1987年ファーストシカゴ銀行へ転出、スイス銀行を経てBNPパリバ銀行外国為替部市場部長。東京外国為替市場の中心として活躍した。現在は、FX湘南投資グループ代表(FSIG)ならびに専修大学、中京大学講師。テレビ、ラジオ、新聞などの国際経済のコメンテイターとして活躍中。為替を中心とした国際経済、日本経済の実践的な捉え方の講演会を全国的に行っている。著書に『働かずに毎年1000万円稼げる私の「FX」超活用術 』(講談社+α新書)など。執筆中のブログ「ID為替研究所」「ID為替レポート」「野村雅道と楽しい投資仲間達」も人気。

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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