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FXと株の決定的な「6つの違い」

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2007/10/25 08:00

 FXを行う上で知っておくべき為替と株の違い。今回は両者の違いを6つのポイントに絞って説明したいと思う。

為替相場は景気と無関係に動くことも

 円相場や日本の株式相場、金利相場は同じ市場性商品であるがその動きは異なるところが多い。

・景気が良くなった場合
円高 → 株高 → 金利上昇

・景気が悪くなった場合
円安 → 株安 → 金利低下

 一般的には上記のような推移が素直な考え方だが、実際はそうではなかった局面が多い。為替相場だけが景気に反して動くことが往々にしてあった。為替相場と景気との関係やその他、為替相場と株式相場、金利相場の違いを今回は捉えてみたい。

日本のファンダメンタルズが悪化しても強くなった円
円相場 GDP 失業率 貿易収支 日経 NYDJ 日本国債 米国債
1985年  240円  4.4%  2.6%  13.4兆円 11,000円 1546  6.5%  10.6%
1990年  140円  5.3%  2.0%  8.5兆円 34,000円 2633  6.8%  8.6%
1995年  90円  1.6%  3.4%  15.3兆円 15,000円 5100  2.9%  6.6%
2000年  115円 -0.2%  5.5%  11.5兆円 13,000円 10000  1.6%  6.0%
2005年  120円  2.4%  4.4%  10.3兆円 16,000円 11000  1.7%  4.6%

 1989年のバブル絶頂時には日経平均が3万8,900円、10年物国債利回りは6%台、円相場は160円となっていた。その後バブル崩壊があり、日本の景気は低迷、銀行破綻、デフレ時代へと進み、日経平均は1万円を割り7,500円、10年物国債利回りは1%を一時割り込んだ。景気が悪化したので当然の推移だ。

 ただし円相場は景気が悪化しても一時は100円を割り込み79円台まで上昇し、その後も100円から120円を中心相場として円高推移している。バブル時に10年後の日本の崩壊を見通せたとして為替で円買いができたであろうか。

 もう少し細かく見ても1989年のバブル景気へ向かう時は120円から160円の円安、小泉内閣時代で日経平均が7,500円へ下落し、その後1万7,000円と上昇する時には円相場は100円から120円へと円安推移した。次いで安倍政権となり、やや株価が低迷し始めると今度は120円から115円へ円相場は上昇している。

 円相場は日本の景気動向と逆に動くことも多い。株は景気悪化で下落、景気回復で上昇している。日本の長期国債利回りも景気悪化で利回り低下、景気回復で利回り上昇となり為替相場と異なり景気に素直な動きをする。

 為替はひねくれものとも言える。理由付けするとすれば、景気が良ければ可処分所得が増え、購買力が増加し海外からの商品輸入や外貨投資が増え円売り外貨買いで円安推移する。また景気が悪化すれば、輸出業者は国内での販路が狭まり収益を上げるには、輸出に頼ることとなり(輸出ドライブをかけるとも言う)円買い外貨売りが増加し円高となる。

 株や金利とは違って為替は一捻りしなければならないのだ。

為替と株の違い その1 「円相場は株価ほど動かない」

 それでは為替と株の違いを具体的に6つのポイントに絞って紹介していこう。
 まず最初に説明したいのは、「円相場は株価ほど動かない」ということだ。


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著者プロフィール

  • 野村 雅道(ノムラ マサミチ)

    1979年東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。1982年ニューヨーク支店にて国際投資業務、外貨資金業務、外国為替業務に携わる。1985年帰国後、本店にて外国為替チーフディーラーとして活躍。1987年ファーストシカゴ銀行へ転出、スイス銀行を経てBNPパリバ銀行外国為替部市場部長。東京外国為替市場の中心として活躍した。現在は、FX湘南投資グループ代表(FSIG)ならびに専修大学、中京大学講師。テレビ、ラジオ、新聞などの国際経済のコメンテイターとして活躍中。為替を中心とした国際経済、日本経済の実践的な捉え方の講演会を全国的に行っている。著書に『働かずに毎年1000万円稼げる私の「FX」超活用術 』(講談社+α新書)など。執筆中のブログ「ID為替研究所」「ID為替レポート」「野村雅道と楽しい投資仲間達」も人気。

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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