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コバンザメ経済国家、ニッポンの行方

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2008/02/05 10:00

 今の日本では相当な高水準の生活レベルを維持できてしまう。ただそれは、過去に蓄えた貯金があり、それを食いつぶしているだけなのだ。これがコバンザメの正体である。

なぜコバンザメが増えているのか

 第4回では、日本国内で起きている「お家騒動」を紹介した。今回はお家騒動が起きる原因をコバンザメに例えてみよう。経済が順調に成長している時はお家騒動は起きにくい。だが経済が停滞し閉塞感が高まると「お家騒動」が勃発し、コバンザメが増殖する。なぜコバンザメが増えているのか。

団塊の世代を対象にした、投資信託販売

 一本の電話が鳴った。
「私、そちらさまの息子の○○さんと××小学校で同級だった△△と申しますが…」

 何の電話かと思いきや、よくよく聞いてみると銀行から投信販売勧誘の電話である。もしこの電話を年輩の方がとったらどうなるだろう? 自分の子供の同級生からの電話をむげに切ることができるだろうか。利回りを強調した商品をすすめられ、定期預金のつもりで購入しているのではないだろうか。目的ははっきりしており、退職金を手にした団塊の世代を対象にした、投資信託販売による手数料稼ぎである。

 これはフィクションではなく、筆者が耳にした実話である。これと同じようなことが日本中で行われていると推測する。

歳出の削減ができないニッポン

 ご存じの通り、日本の財政赤字は膨らむ一方である。財政支出の内訳をみてみると、医療費・防衛費・公共事業費・公務員の人件費・教育費…。必要なものばかりに見える。

平成19年度一般会計歳出の内訳
平成19年度一般会計歳出の内訳
出典:財務省ホームページ

 財政収支を均衡させようとすると、増税の一方で歳出の削減が不可欠である。それはわかっているはずなのに、歳出削減は一向にすすまない。個別の分野の削減の話になると既得権の壁にぶつかってしまう。防衛庁の汚職事件、道路財源の問題、省庁の随意契約問題、これらはすべて国の予算を食い物にした事件である。

付加価値は何か?

 お金を受け取るためには、何らかの付加価値を提供する必要がある。投信販売にはどんな付加価値があるか、道路をつくることの付加価値は何か。考えてみると興味深い。(次ページへ続く)


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著者プロフィール

  • 課長 今調査役(カチョウ イマチョウサヤク)

    大学院で物理学を志すも途中、島耕作にあこがれ金融業界へ。本職は債券市場と計量分析のアナリスト(自称調査役)であるが、お金の流れを追う過程でマクロ経済、株式、商品、アセットアロケーションなどを学び、株の銘柄選択以外すべてに通じるマルチアセットアナリストとして、多方面で活躍(予定)。日本人として日本人の資産をいかに有効利用するかを生涯の目標とする。
    好きな言葉 「潮が引いたとき、誰が裸で泳いでいたかがわかる」

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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