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中国政府の“不安”をネタに金儲けするヘッジファンド

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2007/10/29 12:45

 中国政府は「国内の治安対策は万全だ」と太鼓判を押すが、現実は中国マフィアが新手の資金源として内外の金持ちを誘拐する事件が後を絶たない。ほとんど知られていないが、訪中する日本企業のトップも身辺警護に力を入れ出すようになっている。

マネーに限らずあらゆるリスクをヘッジ

 ところで、中国政府はボディーガードという職業を認めていないため、「セキュリティ・アドバイザー」や「セキュリティ・コンサルタント」という名称で新会社を立ち上げるケースがもっぱらだ。ここにも中国社会の建前と現実の乖離が見られる。

 とはいえ、アメリカのヘッジファンドは、そこにも新たなビジネスチャンスありと、積極的な投資とアメリカ式警護ビジネスのノウハウ伝授に忙しい。マネーに限らず、あらゆるリスクをヘッジするサービスへとヘッジファンドは業態を拡大している。今や、その最前線が中国市場なのである。

 いずれにせよ、体制維持を図るために国民の監視を必要とし、オリンピックを控え国内の治安維持に万全を期さねばならない中国政府と新たなビジネスチャンスを模索するアメリカのヘッジファンドの思惑がぴたりと合致したといえよう。

「ヘッジファンドが主催するイベントは毎年派手になる一方」

 実は、この10月の党大会が開かれる直前にも、人民大会堂ではアメリカのヘッジファンド20社ほどが集まり、中国各地の治安責任者500名を招いた懇親パーティーが開かれたばかり。

 参加者によれば、
「中央でも地方でも、権限を持つ役人を接待する欧米のヘッジファンドが主催するイベントは毎年派手になる一方だ。毎回、豪華な料理に酒や踊りがつきもの。まるで身内の結婚式のような感じだ。一度味わうと病みつきになる」
という。それもこれも、中国が世界最大の外貨保有国になったことと無縁ではない。今や1兆4000億ドルに達する外貨準備を溜め込んだ中国政府は、その有効活用を模索中である。

 これまではローリスク・ローリターンを信条に、アメリカ国債など安定した投資先にドルを還流させてきた中国だが、このところ積極的なハイリスク・ハイリターンへ方向転換を図る動きを見せ始めた。

 中国政府が溜め込んだ膨大な外貨は、いわゆる「国富ファンド」を形成している。胡錦濤政権はこの資金を効果的に運用し、政府直轄の「スーパー・ヘッジファンド」へ換骨奪胎させようと狙っているようだ。モデルはシンガポールの政府系ファンド、「テマセック」である。


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