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断ち切られた好循環 サブプライム問題が日本の不動産市場へ

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2008/02/24 10:00

 ここにきて欧米経済の下水管がつまり、その影響が日本にもおよびつつあります。なぜこんなに日本株が下がるのか、なぜ円高なのか、 いったい現在の日本経済に何が起こっているのか…。一緒に探っていきましょう。

欧米経済の影響が日本にもおよびつつある

 本連載、第3回で米国発の金融システムクラッシュがどのように日本経済に影響を与えるかを「トイレがつまる」という表現で説明しました。日本も米国も欧州も、「下水管」つまり「資金の借り入れ」を通じてつながっていますが、ここにきて本当に欧米の下水管がつまり、その影響が日本にもおよびつつあります。

下水管の影響が商業用不動産への貸し出しへ

「貸し渋り」または「貸し剥がし」。不幸にもいずれも日本人にとって馴染みのある言葉です。日本が1990年代に経験したこれら苦い経験を、今欧米の金融機関が体験しています。

 貸し渋りの対象は主に不動産、個人向けの住宅ローンと、商業用不動産とに大別されます。個人向け住宅ローンは、サブプライムローンが問題になった2007年夏以降急速に削減されました。それに加えて、オフィスビルや商業施設などの商業用不動産に対する融資にも急ブレーキがかかっています。

 2月4日に米国FRBが発表した「銀行貸出に関する意見調査」では、「商業用不動産への貸出基準を厳格化する」と答えた銀行の割合が八割に達し、米国で不動産不況と言われた1990年代初頭の水準を超えて調査を開始して以来過去最高となりました。

 また、ニューヨークの不動産王として知られるハリー・マクロー氏が金融機関から追加融資を受けられなかったことからデフォルト通知を受けたと大手新聞で報じられるなど、商業用不動産に関する環境は日に日に厳しくなっています。


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著者プロフィール

  • 課長 今調査役(カチョウ イマチョウサヤク)

    大学院で物理学を志すも途中、島耕作にあこがれ金融業界へ。本職は債券市場と計量分析のアナリスト(自称調査役)であるが、お金の流れを追う過程でマクロ経済、株式、商品、アセットアロケーションなどを学び、株の銘柄選択以外すべてに通じるマルチアセットアナリストとして、多方面で活躍(予定)。日本人として日本人の資産をいかに有効利用するかを生涯の目標とする。
    好きな言葉 「潮が引いたとき、誰が裸で泳いでいたかがわかる」

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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