格差社会で悩ましい3月IPO
こんにちは、フィスコの岡村です。
春まだ浅い今日このごろでございますが、皆様いかがお過ごしでしょうか? 気温の高まりと同時に、IPO市場のほうも、だいぶ暖まってきております。
前回紹介した2月IPOの目玉「セブン銀行(8410)」が成功裡に収まり、IPOに対する見通しもやや明るくなった感があります。そんな状況での3月IPO。上場予定銘柄を追いながら、投資のヒントを紹介していきたいと思います。
まずはスケジュールをご覧ください。3月18日以降に上場する9社のカレンダーになります。比較的、上場社数は多く、19日には3社一斉上場なども予定されています。
17日(月) | 18日(火) | 19日(水) | 20日(木) | 21日(金) |
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アクセルマーク(3624・東M) | オーシャンシステム (3096・JQ) グローバル住販 (3259・JQ) ビリングシステム(3623・東M) |
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24日(月) | 25日(火) | 26日(水) | 27日(木) | 28日(金) |
カルナバイオサイエンス(4572・JQN) | 物語コーポレーション(3097・JQ) TAIYO(6252・東2) |
ゲオエステート(3260・名C) テックファーム(3625・HCG) |
詳細はフィスコホームページでもご覧いただけますが、すでに3月は3社が上場しています。いずれも初値が公募価格を上回る好発進となっています。とくに、6日上場のネットイヤーグループ(3622)は、公募価格3.2万円が初値で10万円まで一気に上昇。初値が公募価格の3倍以上になったのは今年初で、にわかにIPO市場は活気付いています。
最近のIPOの特徴としては、下記2点をあげることができます。
1. 前人気の高い銘柄に異常に買い資金が集まる
2. 前人気の低い銘柄が異常に無視される
当たり前といえば当たり前なのですが、昨年来のIPO市場を受け、投資家の銘柄を選ぶ眼が格段に厳しくなっている証左といえるでしょう(これまでのIPO市場では、「2.」の感覚が欠落していた)。
これは、ブックビルディングにおける個人投資家の参加姿勢にも浮き彫りで、人気銘柄の応募倍率が700倍まで引き上がった例が観測された一方、不人気銘柄では応募倍率で1倍にも届かず、上場を延期した例も出ていました。
それでは、18日以降に上場する3月のIPO銘柄をチェックしていきましょう。