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主婦から翻訳会社の社長さんに!
「困ったらこの人に電話しよう」と思われる仕事術とは

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2008/04/12 09:00

今回は、映像翻訳会社を経営する山下奈々子さんのお話です。20代前半から、家事、子育て、仕事、遊び、すべてを楽しんできました。翻訳家になってから、「仕事は断らず、やり遂げる」姿勢で20年間を過ごした結果、営業マンがいなくても仕事が増える会社になりました。「一生懸命やったことが仕事に結びつき、本当にありがたいと思います」。

ニッチな「映像翻訳」会社の女性社長

 1960年生まれの山下奈々子さんは、3児の母として、子育てと仕事を両立した女性だ。「子どもは20歳になったら、家から出して独立させることにしています」。3人のお子さんは皆、もう独立しているのだという。

 山下さんが経営する映像翻訳会社 株式会社ワイズ・インフィニティでは、案件とマッチする翻訳者をコーディネートし、翻訳済みの原稿をチェックして品質管理を行う。また、翻訳者の養成講座も開いている。現在、同社に登録している翻訳者は約400名。

 映像翻訳には、(1)映画、ドラマなどのセリフやナレーションを字幕にする、字幕翻訳、(2)吹き替え用の台本を書く、吹き替え翻訳、(3)ニュースやインタビューなどの映像を見ながら、翻訳する放送翻訳の3種類がある。

 お客様は、テレビ局、映画制作、販売会社など、映像を扱う会社。現在、さまざまな国から映画、ドラマ、ドキュメンタリーなどが輸入されている。取り扱い言語は、40種類以上にもおよび、とくにニュースではさまざまな言語が飛び交う。「最近では、朝青龍のニュースで、モンゴル語の翻訳者が多く活躍しました。中国語も需要が増えていますが、北京語、広東語、上海語、台湾語と種類も豊富です。映画も韓国、中国だけでなく、東欧のものも増えていますし、いろいろな言語の依頼があります」。

 翻訳者には女性も多く、字幕翻訳に限れば、90%以上が女性だという。その経歴もさまざま。海外留学で英語やフランス語を学んだ人もいれば、モンゴルから日本留学中で日本語が堪能な人がモンゴル語の通訳をしたりする。

人助けをしていれば営業マンなしでも仕事は来る

 山下さんの会社に、営業マンはいない。仕事はほとんど、お客様からの紹介である。山下さんが翻訳家になって20年、長年の信頼が仕事に結びついてきた。「日々、一生懸命やっていることが、次の仕事に結びつき、ありがたい限りです。営業しなくても、お客様に信頼されれば、仕事は自然に来るものだと知りました。ガツガツ営業はしない方が、逆に、仕事は来るようです」。

 翻訳者になって20年。「山下さんに頼めば、きっと誰かを紹介してくれるだろう。困ったときには、山下さんに電話してみよう」という期待感から、英語以外の言語に関しても翻訳の仕事が入るようになった。「相手も困っているだろうなあと思うと、こっちも何とか助けてあげたくなる性格なのです。それが結果的に、仕事を広げることになったのでしょうね」。

“目の前に来たチャンスをすべて、そのまま受け入れる”。そんな姿勢で、山下さんの人生は切り開かれた。 「独立して仕事を軌道に乗せたければ、まず、最初の3年間はまったく休みなしで働くくらいの気持ちでいた方がいいですね。翻訳の仕事をしたい、という人は、次から次と出てきます。自分の競合はいっぱい出てくるという危機感を持っていないと、仕事は続きません」。

 「最近はプライベートを楽しむために仕事を断る人も多くなっていますが、一度断ると、次につながるチャンスを逃してしまいます。やはり、『半年間は仕事を休みます』と“断る人”と、『いつでも仕事をします』と“断らない人”とであれば、後者に仕事が集まるのは自然なこと。お客様に頼りにされなければ、仕事は続きません。弊社で仕事を依頼し続けている翻訳者も、基本的に仕事を断らない人です」。仕事をやむを得ず断る場合は、「このような期間、方法であれば、可能ですが」と、代替案を提案すると良いそうだ。


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