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「サザエさん」を読んで橋下府知事を応援する

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2008/04/19 09:00

 今回は1月に若干38歳で大阪府知事に当選した橋下徹知事をとりあげます。大阪府には大きな借金があります。先日橋下知事直轄の改革プロジェクトチーム( PT) が大幅な歳出の削減を含む大阪府の財政再建案を提示しました。なぜ借金が貯まったのか、何に使ったのか、これからどうなるのか考えてみる言い機会だと思います。

借金に支えられた生活水準-サブプライムローンの場合

 カリフォルニア州の郊外に住むAさんは、自宅の他に3件の不動産を所有している。自宅以外の不動産はすべて投資目的で、2ー3年で売却することを前提に、3年間は金利が低く抑えられるサブプライムローンを利用し購入した。

 このような戦略はここ数年非常にうまくいき、Aさんは売却益などで自宅を2回買い換え今は市の中心の高級マンションに住み、趣味のスポーツカーを4台保有していた。

 状況が変わったのは昨年春以降だ。まずローンの借り換えができなくなった。投資用の不動産を売りに出した所、購入価格より低い値段を提示しても買い手がつかない。月々のローンの支払いやスポーツカーなどの維持費に窮したAさんは、サブプライムローンの支払いを止め、不動産を銀行に引き渡すことを決断する。しかし自宅は依然高級マンションで、趣味のスポーツカーもそのままだ。

 米国では住宅ローンなどの信用情報が非常に重視されるが、Aさんは自分の趣味と生活水準の維持を優先した。住宅市場が回復することを期待して。

自治体の破綻-夕張市の場合

 2006年、北海道の夕張市は財政再建団体への適用を総務省に申請した。いわば、自治体が破綻したのだ。2007年度から18年に及ぶ再建計画は極めて厳しい内容になっている。支出を削減し、収入を増加させ、さらに過去の借金を返済する必要があるからだ。

 人件費の4割5割の削減、徹底した公共施設や市民サービスの削減と課金が行われ、平成19年度予算で、歳出を前年比3割減をする一方、歳出は2割弱の減少に留めた。自治体が借金をできなくなってしまい、市民は生活水準を大きく落とす必要が生じた。

大阪府橋下知事の借金漬け経済から脱却への決意

 若干38歳で大阪府知事に就任した橋下徹知事(正確には知事直轄の改革プロジェクトチーム〔PT〕)は、平成20年度に約1100億円の収支改善を提案した。

 大阪府は4兆円を超える府債残高に加え、第3セクターなどにも貸付金があり、新聞等で府債の借り換え問題が報道されたように、財政が危機的であると認識されている。

 歳出規模が100億円に満たない夕張市と比べて、大阪府は3兆円を超える日本でも規模の大きな自治体の1つであり、財政再建の難しさが指摘されると共に、大規模自治体の財政再建のモデルとして注目されている。

 橋下徹知事の案では、人件費、医療費補助、公共事業費、公共施設やサービスなど府民の生活に直接影響を与える項目も含まれている。

 メッセージは明確で、
「今の生活水準は維持できない」
「それでもやらなければ自治体そのものが破綻し、状況はもっとひどくなる」

と伝えているように感じる。裏を返せば夕張と同じで、自治体レベルで借金をすることで府民は生活水準を高く保ってきたのかもしれない。

 彼は若い。将来の自分の身の振り方や落とし所を考えていない。議会や支持団体のしがらみがない。だからこそ進むべき方針を迷うことなく示すことができるのだろう。

 この方針を実行できるかどうかは、ひとえに彼の能力にかかっている。放置しておくと近い将来大阪府の財政は危機的状況に陥る。がけっぷちの大阪府を救ってもらいたい。

日本全体の財政の場合

 実はこの話は自治体だけの話ではない。


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著者プロフィール

  • 課長 今調査役(カチョウ イマチョウサヤク)

    大学院で物理学を志すも途中、島耕作にあこがれ金融業界へ。本職は債券市場と計量分析のアナリスト(自称調査役)であるが、お金の流れを追う過程でマクロ経済、株式、商品、アセットアロケーションなどを学び、株の銘柄選択以外すべてに通じるマルチアセットアナリストとして、多方面で活躍(予定)。日本人として日本人の資産をいかに有効利用するかを生涯の目標とする。
    好きな言葉 「潮が引いたとき、誰が裸で泳いでいたかがわかる」

本記事は、投資や貯蓄などマネーを活用するための情報提供を目的としており、続きを見る

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