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米大統領選挙の裏側で激化するヘッジファンドのマネーゲーム

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2008/05/10 14:00

 ウォールストリートで日々マネーゲームにしのぎを削るヘッジファンド業界のマネージャーたちにとって、今回の大統領選挙はかつてない関心の高まりをみせており、政治献金の額でも、過去の記録を塗り替えつつある。彼らにとって、大統領選挙の未来予測は自分たちの力を見せつける絶好の機会なのだ。(バックナンバーはこちら)

激しい指名獲得レースの水面下で

 アメリカの大統領選挙戦は民主党のバラク・オバマ上院議員とヒラリー・クリントン上院議員の激しい指名獲得レースを軸に熱い戦いが続いている。早々と党の指名を確実にした共和党のジョン・マケイン上院議員と比べ、民主党の両候補は6月まで続く予備選挙で体力と資金を消耗しつつある。

 決着がつくかと注目を集めたペンシルベニア州の予備選挙でクリントン候補が競り勝った。そのため、息を吹き返した感のあるクリントン候補は 「潮目が変わった。自分は8月の党大会まで決してあきらめない」 と発言。

 ところが、5月6日に行われた予備選挙ではオバマ候補がノースカロライナ州で大勝し、クリントン候補が圧倒的に優位と見なされていたインディアナ州でも互角の戦いが演じられた。その結果、代議員の獲得総数ではオバマ候補が1840票、クリントン候補が1684票となった。

 オバマ候補のリードが続いているが、いずれの候補も指名獲得に必要な2025票には達していない。残り8州の予備選挙を経て、8月の党大会になるが予断を許さない状況だ。

 接戦が続けば、いずれの候補者も指名に必要な代議員数を獲得できないという異例の事態も起こりうる。

 その場合には、特別代議員と呼ばれる現職の上下両院議員や州知事、大統領経験者など、党内の大物政治家たちの投票で最終的な決定が行われることになる。これほど指名争いで激しいレースが繰り広げられたことは過去に例がない。このすさまじい指名獲得競争を自分たちの業界に有利に利用すべく水面下で動いているのが、ヘッジファンド業界である。

大統領選挙はファンドマネージャーの腕の見せどころ

 アメリカでは大統領選挙のみならず、連邦議会選挙においても、投資ファンドや先物商品を扱う専門家たちが、あたかもギャンブルの胴元のごとく、どちらの候補がどの程度の差をつけて勝つかを占うビジネスを営むケースが多々ある。その背景には、金融や市場調査の専門家として、有権者の動向をどれだけ正しく読むことができるかどうかをアピールし、自分たちの未来予測の手法や技量を高く売る場にしようとする思惑が隠されている。
 これまでの予測では、民主党の指名を勝ち取るのはオバマ上院議員で、その確率は70%近いと見られている。そして、11月の最終的な国民投票では共和党のマケイン候補を破り、黒人初の大統領が誕生する確率が6割程度といわれる。もちろん政治の世界は「一寸先は闇」。残された選挙期間内に予想せざる事態が発生し、これら金融界のプロを自負する投資家たちの目測が外れる場合も十分ありうる。

 とはいえウォールストリートで日々マネーゲームにしのぎを削るヘッジファンド業界のマネージャーたちにとって、今回の大統領選挙はかつてない関心の高まりをみせており、政治献金の額でも、過去の記録を塗り替えつつある。

マケイン候補がヘッジファンドに人気の理由

 実はヘッジファンドの世界で活躍するファンド・マネージャーたちにとっては、マケイン候補が大統領に選ばれることが最も望ましいシナリオだと受け止められている。


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