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「官製不況」をしみじみ実感

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2008/05/12 19:00

ガソリン暫定税、建築基準法改正、携帯サイトのフィルタリングなど、消費者心理や民業のビジネスを左右する法改正によって、景気や株価が大きく動かされることがある。良い方向ならもちろん歓迎だか、必ずしもそうでないことは、ここ最近のニュースを見ていれば明らかだろう。「官製不況」なる言葉があるほどだ。

株価の低迷はサブプライムではなく「官製不況」にあった!

 政府・与党は租税特別措置法改正案を4月30日の衆院で再可決し、5月1日から施行。あれだけ物議を醸したガソリン暫定税だが、なんともあっさりと復活してしまった。

 しかもまあ、5月1日といえばゴールデンウィークの真っ最中、4連休を前に復活させることもないだろうに。お陰で30日、日本中のガソリンスタンドとその周辺道路は大混雑。せめて、連休後に復活させるくらいの情けは欲しかった。まあ政府からすれば、連休の中日とも言えるこの日にきっちりと施行させ、取れる税金はきっちり取っておこうという算段か……。

 しかしながら、このガソリン税暫定税だが、果たして復活させることが、日本の景気にとってプラスなのだろうか? もちろん、ここで集められた税金が地方の道路整備などに回されると、遠巻きながらも地方活性につながるとされている。マッサージチェアなど、役人のワンダホーな無駄遣いもあるので政府の言い分すべてが正しいかどうかは微妙だが、そういった一面があるのも事実だ。

 ところが反面、ガソリンが再び値上がりすることによる、家庭の出控えや運送業の輸送費高騰が引き起こす消費の低下といった、マイナス要因だって無視できない。そもそも4月に暫定税フリーのガソリンが出回ったとはいえ、その価格だって到底安いとはいえない。十分、企業収益や家計を逼迫するまでの高値水準なのだ。にもかかわらず暫定税を復活させるというのは、火に油を注ぐというか、泣きっ面にハチというか……。政府からすれば、来年からは一般財源化して(いまになって福田総理は一般財源化しないとも。どっち?)、ますますおいしく使えるガソリン税暫定税の方が、消費や景気の回復より大事なんだろう。景気回復へのウルトラCは、何か他の手があるに違いない。と、思いたい。

 景況感とはこのように、個々の企業の力とは別に、燃料費や製品を作る原材料費など、業界を取り巻く環境によって左右されるのは周知のところ。現在のように商品価格が高騰すると企業努力にも限界が訪れて、価格に転換せざるを得ないケースもある。それが、庶民の購買力の低下、さらには企業の収益悪化や株価の低迷を招くことだってある。

 ところが、さらに注意したいのは、ガソリン暫定税のように、景気や業界動向に関連する法制度の改正だ。企業経営に関連する法律が変わる、もしくは新たな法が施行されることで、個別企業の収益力、ひいては景気に悪影響を及ぼすのだ。

 昨年半ばから今日までの日本市場不調の原因は米サブプライム問題とされているが、実のところ行政府の失策――「官製不況」も多少は関係しているという。それについて、ここで紹介したい。


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